おぢばにおかえり

「そうしてきます」
「橿原神宮なの」
「それでちょっと時間があったら外にも出て」
　そうしてというのです。
「橿原市も見ていこうって思ってます」
「そうするの」
「今結構奈良県の街とか大教会とか見てるんです」
「大教会もなの」
「はい、参拝もさせてもらって」
　大教会に入らせてもらってというのです。
「そうしてます、多いですよね奈良県には」
「それはね。だっておぢばは奈良県にあるし」
　そもそもとです、私は阿波野君に答えました。
「奈良県から広まったから」
「だから大教会も多いんですね」
「阿波野君が行く橿原市にもあるし」
　このことは私も知ってます、奥華は八尾市にありますけれどおおよその大教会の所在地は頭に入っているつもりです。
「奈良市にも郡山市にもあるわよ」
「特に郡山市のが大きいですか」
「いえ、桜井市に物凄く大きな大教会あるじゃない」
　私達が今いる奥華の詰所がある同じ母屋にその郡山の大教会の詰所もありますし桜井市のその物凄く大きな大教会の詰所もあります、あと高知県のやっぱり大きな大教会の詰所も同じ母屋にあります。
「あそこがね」
「一番大きいですか」
「あそこは奈良県で一番でしょ」
　一番大きな大教会だと思います。
「何といっても」
「あそこがありましたね」
「あちらの大教会は行ったの？」
「まだ行ってないんですよ」
「そうなの」
「何か近鉄線から離れていて」
　聞くと交通の関係でした。