八条学園騒動記
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第五百三十五話 焼き肉食べ放題その一
焼き肉食べ放題
野上君はこの時焼き肉食べ飲み放題の店に入っていた、そこで自ら肉を焼きつつ酒も楽しんでいた。
そうしつつ一緒に飲んでいる友人に店がサービスとして出してくれたキムチやナムルにチシャ、韓国風の海苔巻きを見つつ一緒に食べている友人に話した。
「いや、いい店だよな」
「肉だけじゃないからな」
友人はそのキムチを食べつつ応えた。
「ここは」
「サービスで色々出してくれるからな」
「それだけで結構なボリュームでな」
「それでな」
それに加えてというのだ。
「肉だってな」
「食べ放題で」
「いいお店だよ」
「僕この店にははじめて入ったけれど」
それでもとだ、野上君は言うのだった。
「気に入ったよ」
「それは何よりだな」
「こうしてお酒も飲んで」
野上君は今度は酒を飲んだ、飲んでいる酒は赤ワインである。
「楽しめるし」
「そうだな、ただな」
「ただ?」
「ワインか」
友人は野上君が今飲んでいる酒のことを話した。
「そっちか」
「お肉にはこっちじゃないかな」
野上君はコップの中のそれをさらに飲みつつ友人に応えた。
「何といっても」
「そうか、僕はな」
友人はこう野上君に返した、金髪だが顔はアジア系だ。目は鳶色でありこれもアジア系らしいものだった。
「焼き肉だと焼酎だな」
「ああ、今飲んでいる」
「これが好きだよ」
焼き肉の時はというのだ。
「何といっても」
「焼酎か、串カツとかにはな」
「そっちか」
「ビールも好きだけれど」
それでもとだ、野上君は友人に話した。
「あれは身体が冷えるから」
「それでか」
「今冬だから」
それでというのだ。
「身体冷やしたくないからな」
「それな、冬はな」
「ビールよりも」
「焼酎とかワインとか」
「そうしたものの方がいいな」
友人もこう言って頷いた。
「本当に」
「そうだよな」
「しかしステーキならともかく」
友人は微妙な顔になってこうも言った。
「焼き肉にワインか」
「合うよ」
「いや、焼き肉だとな」
「焼酎だっていうんだ」
「夏はビールで」
「夏は僕もそれだよ」
焼き肉といえばというのだ。
「何といっても」
「そうだな、けれどワインはな」
「合わないっていうんだな」
「僕としてはな」
野上君に対して話した。
「やっぱり焼酎かな」
「ビールかい?」
「夏は。ただ焼き肉は元々韓国の料理だから」
友人はこのことからも話した。
「マッコリもな」
「ああ、そのお酒もなんだ」
「いいだろうね」
「そっちもだね」
「そう言われると」
野上君も否定せずに友人に答えた。
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