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ドラクエ10の小説

作者:zuma
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エテーネ村の話その5

俺達はゴーレムを退け、洞窟へと足を踏み入れた

[清き水の洞窟]

カズマ「うっ、暗いな.......」

リン「うわぁ、何にも見えないよー」

シンイ「仕方ないですね......メラ!」

シンイは、メラの呪文を唱えた。シンイの手のひらに火の玉が現れる

カズマ「おぉ、明るくなったぜ」

リン「さっすがシンイ様!」

シンイ「さぁ、これを灯代わりにして進みましょう」

俺達はシンイを先頭にして進んだ。道中魔物が現れたりもしたが、全て俺が倒した

シンイ「?二人ともあれを見てください」

シンイが指差した方向には絵と文字が書かれてある壁画があった

カズマ「壁画だな」

リン「お兄ちゃん、読んでみてよ」

カズマ「分かった。えーっと『この世界で平和に暮らしていた全ての生きとし生ける者は滅亡の危機にさらされた。今空にはふたつの太陽が昇っている。ふたつめの太陽.......それが現れてからこの世は地獄と化してしまったのだ。忌まわしきふたつめの太陽は自在に空を駆け大地を焼き海を干上がらせ人々を灼熱の絶望におとしいれた。太陽がふたつになった理由など知る由もな無い。分かっていることは地上に生きる全てが滅亡しようとしているということだけだ』.........」

俺達はポカーンとしていた

シンイ「以前森の中で、石碑を見たのがずっと気になっていました」

しばらくして、シンイが口を開いた。

シンイ「もしかしたら、ずっと昔は人間以外の種族もいて、しかし彼らは滅亡し人間が最後に残った種族なのかもしれませんね」

炎の民オーガ、水の民ウェディ、風の民エルフ、地の民ドワーフ、花の民プクリポ、そして俺達、勇の民人間.......本当に滅亡したのか?もしかしたらどこかで生きているのかもしれない...........よし!

カズマ「シンイ、お前の予想多分....間違ってるかもだぜ。人間以外の種族の生き残りが、まだ俺達の知らない場所で生きているのかもしれないぜ。あくまで可能性の一つだけどな」

シンイ「可能性......ですか........確かに、カズマさんの言う通り、彼らはまだどこかで生きているのかもしれませんね」

リン「じゃあ、もし生きていたら会ってみたいな!」

シンイ「ええ。そのためにも、テンスの花を何としても取りに行きましょう!」

カズマ「おう!」

リン「おー!」

俺達は洞窟の奥へさらに進んだ。その道中で

シンイ「またこんなところに壁画が。しかし......これはいしずえの森にあったのと同じようですね」

カズマ「書かれてることも同じだな。だが、最後のこの壁画だけは見たことがないな」

そこには、壁画があった。が書いてるのはいしずえの森と同じ内容だった.......ただ一つを除いては

リン「読んでみてよ」

カズマ「言われなくても。なになに?『空の民竜族、遥か彼方より世界を見守る聖なる者達。彼らは地上で争いが起こると飛来しその大いなる力で瞬く間に平安をもたらしたという』」

シンイ「おかしいですね。なぜ、ここには竜族の事が書かれているのに、どうしていしずえの森には書かれて無いのでしょうか」

カズマ「知るかよ」

リン「そうだ!もし、滅びを回避したら、そのことを調べようよ!」

シンイ「良いですね!是非とも調べたいです!」

そして、俺達はさらに進んだ。そして、扉がある場所に着いた

シンイ「ここです!この扉の先にテンスの花が咲いていると書物に記されていました」

カズマ「よし!やっと着いたぜ!」

リン「でも、鍵がかかってるよ、大丈夫?」

シンイ「大丈夫です」

そう言ってシンイは鞄から鍵を取り出した

シンイ「おばあさまから、この鍵を託されたので」

リン「さっすがアバ様!」

シンイ「では、いきます!」

そして、シンイは扉の鍵を開けた

シンイ「最後にこの扉が開かれたのは一体いつの事か私には想像もつきませんが.......この洞窟に流れる清き水が、今もテンスの花を育み続けてくれるはず。さあ、行きましょう!」

シンイは扉を開けた

シンイ「これは.....」

カズマ「すっげぇ......」

リン「綺麗.......」

そこは、大広間だった。中心には何本もののテンスの花が咲いていた

シンイ「さあ、取りましょう.......ってうわぁ!」

カズマ「くっ......」

リン「な、何!?」

取ろうとして歩み寄ったその時、炎がテンスの花を包んだ

カズマ「どこのどいつだ!こんなことする野郎は!」

シンイ「あれは......!?二人ともあそこを!」

俺達は上を見た。そこには

「ギヒヒ......燃えろ燃えろ!」

輪っかに乗っているじじい......いや魔物がいた。さっきの炎もアイツがやったのか

ベドラー「忌まわしきテンスの花はこの魔導鬼ベドラー様が全て焼き尽くしてくれるわあ!」

カズマ「やめろ!」

ベドラー「ん.......ギヒヒヒ!お前らはエテーネの民か!成る程!危機を察してこの花を採りに来たというわけじゃな!?じゃがそうはいかんぞ!時を超える力を秘めたお前達にこの花を渡すわけにはいかんからのう!」

時を超えるだと!?

シンイ「時を.....超える......!?」

ベドラー「キーッヒッヒッヒ!やっぱりそうか!こんな大切なことを忘れ去ってしまうとは、エテーネの民は果てしなく愚かな者たちじゃ!だが、忘れていようがいまいが関係ない!エテーネの民は皆殺しじゃあっ!!」

カズマ「構えろ!」

俺達は武器を構える

ベドラー「ギヒヒ、わしに勝てるかの?」

カズマ「勝てるさ......リンはあまり前に出るなよ。シンイ!呪文攻撃は任せた!」

俺は、ベドラーに向かって走り出す

リン「うん!」

シンイ「分かりました!」

カズマ「その輪っかごと、叩っ斬ってやるぜ!」

俺は、ジャンプして、ベドラーを斬りつけようとする。しかし、ガキン!と音がして、弾かれた

カズマ「なに!?」

ベドラー「効かん!ドルマ!」

ベドラーがドルマと言うと、黒い爆発が俺の周りに起こった

カズマ「がはっ!?」

俺は口から血を吐いた

リン「お兄ちゃん!?」

ベドラー「この車輪は、そんな剣では傷一つもつかぬわ!

シンイ「よくもカズマさんを.......リンさんはカズマさんの回復を!ここは私が!」

リン「うん、お兄ちゃんしっかり!ホイミ!」

リンが俺の方に近づいて、ホイミを唱えた。俺の傷はたちまち回復した

カズマ「サンキュー。リン」

リン「えへへへ」

シンイ「メラ!」

シンイはメラを唱えた

ベドラー「ぐっ....少しはやるようじゃの。はぁぁぁあ!」

メラは当たったが、ベドラーにはあんまり効いていなかった。ベドラーは、炎を吐いて反撃した。

シンイ「うわぁぁぁ!!!」

カズマ「シンイ!」

リン「シンイ様!」

俺とリンはシンイの方へ駆け寄る。しかし

ベドラー「おっと、ここから先は行かせんぞ?あの世へ送ってやるわ!フラタイフーン!」

すると、ベドラーは回り出し、竜巻となって、俺達を襲った

カズマ「がぁぁぁ!!!」

リン「きゃあああ!!!」

俺とリンは吹っ飛ばされた

シンイ「カズマさん!リンさん!」

ベドラー「ぐっ.....これを使うと、腰にくるのぉ。しかし、これで終わりじゃ。早くテンスの花を燃やさねば」

カズマ「ぐっ......くっ.....」

俺は、立ち上がる。

ベドラー「まだ立ち上がるか」

カズマ「俺は.....最後まで、諦めねぇ!テンスの花を絶対に村へ持って帰るんだ!」

ベドラー「諦めの悪い奴じゃ。なら、お前から殺してやろう!」

カズマ「シンイ!アレをやるぞ!」

俺はシンイにそう叫んだ

シンイ「アレ.......分かりました!メラ!」

すると、シンイは俺に向かってメラを唱えた

ベドラー「馬鹿め!血迷ったか」

カズマ「違うね!

俺は大剣で、メラを受け止める。すると、大剣は大きく燃え上がる

ベドラー「何!?」

カズマ「さらに!はぁ!」

俺は大剣に力を込めた。大剣は更に燃え上がる

カズマ「行くぜ!」

俺はベドラーに飛び掛かる。そして

カズマ「でぇや!」

ベドラーを切り裂いた

ベドラー「ぐわぁぁぁ!!!!!!」

シンイ「や、やった.....」

リン「凄い!お兄ちゃんにシンイ様!」

ベドラー「ば、バカな......まさか貴様のような小僧が、火炎斬りを使えるとは.....さらにもう一人の小僧のメラで、強化するとはな、見事だ.....じゃが!例えこの身が朽ち果てようとも、冥王様より与えられし使命だけは!はぁぁぁあ!」

そして、ベドラーは炎を吐いて、テンスの花を燃やし尽くした

シンイ「ああっテンスの花が.......!」

カズマ「てめぇ........!」

ベドラー「はぁ.......はぁ.......め、冥王様!時を超える.......エテーネの民は......め......冥王様の手で......滅ぼしてくだされ!」

そう言ってベドラーは絶命した

カズマ「ちくしょう.....最後の力で焼き払いやがった....!」

リン「ど、どうしたらいいの.......?テンスの花が全部燃えちゃった。時を超えるとか何とか訳の分からないこと言って、私達の邪魔をするなんて、信じられない......」

シンイは、花畑だったところを探し始めた

シンイ「古い書物によると.......私達エテーネの民は、はるか昔自由に時を超える超えられる時渡りの術という能力を持っていたそうです。ですが、時渡りの術を使える者は時代と共に少なくなっていき、数百年前に完全に失われたのだとか........」

カズマ「くそっ、今はもうない能力だが、そのためにこんな目にあわされるとは、あんまりだぜ」

シンイ「ダメだ.......見つからない......。テンスの花が1本でも残っていれば、おばあさまの言いつけを果たせたのに!.........仕方ありません。村に帰りましょう。他に大いなる厄災を止める手立てがあるかもしれません」

カズマ「そう.......だな.......」

リン「ふふふ......」

カズマ「ん?どうしたリン?」

シンイ「リンさん?」

リン「二人とも、これ!」

すると、リンは花を取り出した

カズマ「お前それは!」

シンイ「て、テンスの花!?どうしてそれを」

テンスの花だった

リン「実は、戦ってる時にこっそりあそこから、拾ってたの」

シンイ「ありがとうございます!リンさん!これさえあれば、村を........滅びの運命から救えるかもしれません!」

カズマ「でかしたぞ!」

リン「えへへへ......私も役に立てて、嬉しいな〜!はい、シンイ様」

リンはシンイにテンスの花を渡した

シンイ「ありがとうございます。さあ、この花をおばあさまに届けなくては!急ぎましょう!」

カズマ「おう!はぁぁぁ.....リレミト!」

俺は、リレミトを唱えた。すると、ゲートが現れた

カズマ「よし、出るぞ!」

俺達は、洞窟から脱出した
 
 

 
後書き
超火炎斬り

火炎斬りに、メラが合わさって、より強力になった火炎斬り 
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