八条学園騒動記
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第五百三十三話 天本博士と謎の集団その七
「わしとしてもな」
「造られないですか」
「この宇宙で造るのじゃぞ」
博士は自分達が今いる場所のことも話した。
「それならじゃ」
「宇宙のサイズでないとですか」
「最低でも駄目じゃろう」
「というか宇宙を額に乗せているとは」
「わかるな、もうな」
「造られないですね」
「わしも流石にじゃ」
それこそというのだ。
「そうしたものは造れぬ」
「そうですよね」
「大きさが凄過ぎる」
「この宇宙に入られない位なら」
「もうどうしようもないわ」
「博士もそう言われることがあるんですね」
「流石にこの宇宙より大きいのじゃぞ」
そうした途方もない大きさならというのだ。
「流石にこの宇宙では造られぬ」
「そういうことですね」
「うむ、というか宇宙の大きさはわかるか」
博士は野上君に問うた。
「一体どれだけか」
「一応わかってますけれど」
「それを数字で言うとな」
「もう途方もないじゃないですか」
「そうじゃ、もう何千京というものでもな」
「足りないですね」
「わし等が今いる銀河系でも相当な広さじゃが」
それでもというのだ。
「この銀河系は実は星雲では小さくな」
「その星雲もですね」
「宇宙には数えきれないだけあってじゃ」
そしてというのだ。
「その広さたるやじゃ」
「とんでもないものですね」
「宇宙は宇宙樹の葉の一枚でな」
「一枚一枚が宇宙ですね」
「バハムートはイスラム世界の存在であるが」
この宗教世界に存在しているというのだ、博士が言うには精神世界は一つではなくそれぞれの蹴球で存在しているというのだ。
「まあ宇宙樹位じゃな」
「それだけの大きさですか」
「そうじゃ」
「何かどれだけ大きいか」
「想像がつかんな」
「どうも」
「わしもちょっと言えぬ」
バハムートの巨大さについてはというのだ。
「そしてその巨大な魚がイスラムではな」
「あの宗教ではですか」
「神の僕の一つじゃ」
「そうした存在に過ぎないんですね」
「アッラーはそこまで偉大なのじゃ」
「博士ってムスリムじゃないですよね」
「わしは神と言える様な存在じゃからな」
それでとだ、博士は野上君に答えた。
「信仰とはな」
「また別の存在ですか」
「そうじゃ、だがアッラ―の力は理解していてな」
「そう言われるんですね」
「そうじゃ」
その通りだと言うのだった。
「この様にな」
「そうなんですね」
「それでじゃが」
博士はさらに話した。
「わしが造れるのはな」
「やはり限度があるんですね」
「メカラドンなら造られるが」
それでもというのだ。
「流石にバハムートはな」
「無理ですか」
「資源を食うがヨルムンガルドならな」
地球を囲む位の大きさのこの大蛇はというのだ。
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