緋弾のアリア ―瑠璃神に愛されし武偵―
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
Ⅰ La bambina da I'ARIA…
第003弾 その後新学期の朝
前書き
白雪 「皆様、『装填』以来のSSR2年星伽白雪です」
ヒルダ「皆様、お初にお目にかかるわ。探偵科・衛生科2年のヒルダ=ツぺシュよ」
白雪 「今回は体育倉庫の一件の事後の朝の教室での一幕です」
ヒルダ「『事後』と言っても何も疚しい事は起こってないから安心しなさいな」
白雪 「それは当たり前だよ!!私の目の黒いうちはそんな事させないから!!もし・・・」
ヒルダ「『そんな事あったら凪優を火達磨若しくは消し炭にする』・・・と?」
白雪 「うん。その通りだよ・・・。キンちゃんに何かあったらどうするの!!!」
ヒルダ「・・・・遠山にそんな度胸は皆無だと思うんだけど・・・・あの昼行灯に」
白雪 「それは・・・・・そうかも。だけど、凪優ちゃんがキンちゃんに手を出しかねないでしょ!!」
ヒルダ「白雪・・・貴女、凪優の事どういう目で見てるのよ・・・・(呆れ」
白雪 「えっと・・・・『正妻ポジを狙う特AAA級の危険度を誇る泥棒猫』?」
ヒルダ「それを凪優は絶対に聴いてるだろうし、白雪は後で氷漬け確定ね。ご愁傷様」
白雪 「その時はその時で全力で抗うから大丈夫だもん!」
ヒルダ「・・・・凪優は素でG20を誇る化け物なんだけど・・・・・」
白雪 「え゛・・・・!?花梨ちゃんの補正も無しで!?」
ヒルダ「ええ。花梨の補正アリでG22~G26と言っていたわね」
白雪 「じゃ、じゃあ・・・・私の末路は・・・・」
ヒルダ「死にはしないけど、氷像になることは確定ね」
白雪 「ど、どうしよう・・・・。ヒルダちゃん、助けて!!」
ヒルダ「私が参戦しても返り討ちされるのがオチだわ。まぁ・・・死にはしないから大丈夫よ」
白雪 「それは安心・・・・・・出来るわけがないよっ!」
ヒルダ「見事なノリツッコミね」
白雪 「それは・・ありがとう。・・・じゃなくて、ホントにどうしよう!!」
ヒルダ「タイトルコール後、凪優に全力で謝り倒す。・・・これしか無いわね」
白雪 「うぅ・・・・全部終わったら慰めてね?ヒルダちゃん。絶対だよ?」
ヒルダ「・・・解ったわよ。そろそろタイトルコール行くわよ」
白雪 「・・・うん。『第003弾 その後の新学期の朝』」
ヒルダ「どうぞ!!」
珍しい組み合わせの前書きという名の寸劇④ 完
なんとかアリアを対処して全力で逃げてきた私。
そしてその後の教務科の報告からの始業式出席。
始業式が終わって新しいクラスである2年A組の教室の自分の席で見事に死にかけていた。つまりは超疲労困憊状態である。
私に宿る瑠璃も同様の状態だった。
それもそうだろう。何故なら、持続限界で能力回復の為に休眠していた所を無理矢理叩き起されて再度能力を行使したのだから。それもあって、今はかなりの不機嫌な状態で休眠中である。
私が机で死にかけていると、同じクラスの女子生徒が話しかけてきた。
彼女の名は峰理子。探偵科所属でランクはA。
高ランクでありながらも探偵科No.1のバカ女。
そんな「バカ」と悪名高い彼女が高ランクであるのは情報収集力の高さにある。
情報科所属でもある適わない程だ。
私的に改造した制服(本人曰く、スィート・ロリータと言うらしい)が特徴的だ。
これは私の勘だが、その制服にはなんかパラシュートでも仕込まれてそうな感じはする。
理子のどこがいいのか私にはさっぱり知らないがファンクラブもいるらしい。
私が理子と知り合ったのは、4対4戦にて同じ班で組んだからである。
あの時は同じく、班を組んだ綾瀬悠季、三嶋絢香と共に史上最速の時間で勝利し、伝説になったりもした。
それ以降、なんだかんだで友人となった。
「なゆなゆ・・・・・えっと、大丈夫?」
「理子は私のこれが大丈夫に見えんの?」
私は疲労による不機嫌さマシマシで答える。
「うん。少なくとも理子の目にはそう見えない。一体どうしたの?!」
理子はえらく驚愕した表情を見せ、此方に問いかけてきた。
「結果を端的に言うとさっきの事件で限界超えた」
「『さっきの事件』ってグラウンドと体育倉庫で起きた自転車爆破事件の事だよね?」
「そだよ・・・・」
「でも・・・報告書見る限り、なゆなゆが瑠璃神の能力使ったとしても限界超える事なんて無いとりこりん的には思うんだけど」
「1人で瑠璃の補正もなしに全部で86台のUZIつきセグウェイの相手って無茶言わないでよ」
「だって・・・・なゆなゆってさ、補正抜きでも超偵・・・『超々能力者』の部類に入るじゃん」
「確かに私はG20叩き出してるけども、その分持続がもたないって」
「じゃあ・・・・どっちにしろるーりんの助け要るのか・・・・。でもさ・・・」
「今度は何よ・・・・・」
「るーりんの補正アリだとG22~26まで高められるから、余計に限界超えるとか有り得ないと思うんだけど・・・・・」
「あー・・・うん。事件自体は限界超える事はなかったんだけどね・・・その事後で超えた」
「『事後』って何さ!?」
「言いたくもないし、思い出したくもない。取り敢えず、理子。頑張った私を労って」
「あー、ゴクロウサマ。」
「ありがと。あと、HR始まるまでそっとしてくれると助かる。」
「うー、(>Д<)ゝ“ラジャー!!」
「静かにしてろって。マジで。新学期早々氷漬けになりたいの?」
「うん。それは勘弁して。絶対に。じゃあ、HR始まる直前位に起こすから。」
「あー・・・うん。お願g・・・・zzz」
「お願い」と言い切る前に私は眠りに着いた。
もうそれほど私も限界だった。
それから暫くして。
「なゆなゆー?起きて。HR始まるよ?」
理子に身体を揺さぶられて起こされる私。
「んぁ・・・・。ありがと、理子」
「くふふ。どーいたしまして。」
起こされてからしばらく。
担任の高天原ゆとり先生が教室に入ってきて
「うふふ。じゃあまずは去年の3学期に転入してきたカーワイイ子から自己紹介してもらっちゃいますよー」
と話していた。
ん・・・・?
『去年の3学期に転入してきたカーワイイ子』・・・・!?
うわ、嫌な予感しかしないんですけど・・・・。
多分キンジもそう思ってるわ・・・・。
私の「嫌な予感」は必ずと言って的中する。
案の定、その生徒はアリアでした。
先程、一悶着あった神崎・H・アリアさんでした。
一番会いたくない奴に会ってしまった・・・・。
「〈超サイアクだな。(;´∀`)〉」
「ホントにねぇ!こんちくせう!」
今すぐ寝たい。もう一回寝たい。ガチで。
「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」
ずりっ
ごんっ
キンジが椅子から転げ落ち、私が机に頭を打ちつける。
もう同時。寸分狂わず。息ピッタシ。
な、ナニイッテンノ・・・・・?
「〈動揺しまくってんじゃんか・・・・。〉」
そら、するわ!しないほうが可笑しいでしょ!?
「よ・・・・良かったなキンジ!なんか知らんがお前にも春が来たみたいだぞ!先生!オレ、転入生さんと席代わりますよ!」
うわ、空気読んだのに余計な事だというのは・・・・的な。
なんなんだ。武藤よ。
武藤剛気。車輌科の優等生。
乗り物と名のつくものなら何でも乗りこなせる奴。
私の友人その3である。
武藤の申し出にアッサリ快諾のゆとり先生。
先生、そこは拒否ってくださいよ。
そして、教室は拍手喝采。
・・・・・煩い。こっちは疲労Maxなのに。
「キンジ、これ。さっきのベルト。」
アリアはいきなりキンジを呼び捨てにして、さっきキンジが貸したベルトを放り投げた。
キンジがベルトをキャッチする。
「理子分かった!分かっちゃった!―これ、フラグバッキバキに立ってるよ!」
私の左隣の理子が がたんっ!と席を立った。
そして安定の「りこりんタイム」がスタート致しました。
うわ。マジ関わりたくねえ・・・・。
で、その「りこりんタイム」に便乗するクラス全員。
=バカ騒ぎ開幕。
新学期早々シンクロ率高いな!あなた達。
この状況にちょいとイラッと来ている私である。
ゆとり先生も「早くこの状況鎮めてね(ニッコリ」と言わんばかりに私に殺気を飛ばしている。・・・・・なんでや。
皆、ゆとり先生の濃密な殺気をさっさと察しろ!!!(懇願)
そう思っている矢先だった。
突如として.45ACP弾の奏でる轟音に、クラス中が凍てついた。
無論、何をせずとも発砲されることはほぼ無いに等しいのだから、必ずしも、物事の濫觴には原因があるわけで。
今回のそれは、神崎・H・アリアだった。二丁拳銃のガバメントを、抜きざまに発砲したのである。
なんて苦笑している暇もなく、.45ACP弾特有の轟音が耳を劈き、その銃弾が私に向けて飛来してくる。
それを、もののついでに、傍らにあった防弾仕様の下敷きで防いで。
そのまま軌道を逸らして、これまた防弾仕様のゴミ箱にホールインワンさせてから、私は『さて、どうしようか──』と考えを巡らせた。
というのも、このアリアの一連の行動。私を激昴させるのにはこれ以上ないほどの愚行であるからして……。うん、決めた。そうしよう。
人知れず口の端を歪める私にアリアは興味を示さず、それでも眼中にはあるが、といったかのように訝しげな表情を浮かべてから、頬を紅潮させて、宣言した。
「れ、恋愛だなんて──くっだらない!」
少なくとも、クラス中の恋愛観を否定するような言動で。
「全員覚えておきなさい! そういうバカなこと言う奴には──」
ひと呼吸おいて。
「──風穴空けるわよ!」
……さて、ここらへんでいいかな。
そう胸中で呟いてから、私はアリアの腕を掴む。刹那、アリアの表情が緊迫したモノに変わったことは言うまでもない。
へぇ、これだと予見できてたように感じるなぁ。してたのかな。
まぁ、そんなことはいいや。
「ねぇ、アリア」
「……何よ」
「お話・・・・しよっ♪」
「『お話、しよっ』・・・って何よ?凪優……目! 目が笑ってないわよっ!」
「そんなことはいいからいいから。さっきのお返しも兼ねて、ね」
アリアの必死な抵抗も虚しく、まぁ私が免罪符、慈悲、贖罪なんて与えるわけもなくて。問答無用だ。コノヤロー。
胸中で毒を吐いて、ズルズルと強引に引きずりながら、強制連行だ。
「ちょっと、アンタたちっ……! 助けなさいよっ!」
アリアはクラスメートたちに助けを求めるものの、誰一人として傍観しているだけだった。そんなに面倒事に巻き込まれたくないのか。
しかも合掌してる奴までいるし。どうなってんだよこのクラス。
「ほら、アリア。行こっ?」
──そうして、水無瀬凪優がアリアを強制連行した数分後。アリアの断末魔に等しい叫びが響き渡ることになるのだが。
それを少なからず耳に入れたクラスメートたちと張本人であるアリアは、水無瀬凪優を怒らせたらマズイのだ、と改めて認識したのだ。
続くんだよ
後書き
葵 「さて、いかがだったでしょうか」
理子 「あー・・・今回が本編初登場だったから、すっごく緊張した」
葵 「へぇ・・・・理子でも緊張するんだ」
理子 「あおちーは理子の事どう思ってるのかな?緊張くらいするよ!!」
葵 「その割には何時もどおりだったじゃん」
理子 「いやいや。書いてないけど、なゆなゆが寝ている間にあったの!」
葵 「え、ナニが?」
理子 「おい、待てや。『ナニ』をカタカナにすんじゃねぇ!!」
葵 「なんで裏理子出てんの?」
理子 「葵がとんでもない事言い出しかねなかったからだ!!」
葵 「わー。そんな事想像するなんて・・・理子、お前ってやつは・・・」
理子 「遺言はそれで良いんだね?良いんだな」
葵 「えっと・・・・それ取り出して何やってんのさ。ちょっとしたジョークなのに」
理子 「Various shul shagana tron・・・・」
葵 「え?聖詠・・・??そして、シュルシャガナ・・・・だとぉ!?(某司令官風」
理子 「(・x・)コロヌ」
葵 「勘弁してよ!!もう!!Zeios igalima raizen tron・・・」
理子 「死ねぇ!!」
真優香「やなこった!!!」
この後、戦闘勃発であとがき中止・・・・。
結果的に天羽々斬(凪優)によって粛清されたあとがき④ 完
ページ上へ戻る