おぢばにおかえり
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第五十四話 最後の学期になってその二十四
「ウエストとかお尻、脚それに鎖骨とか」
「色々あるのね」
「正直ちっち全部いけてるから」
「そうなの」
「脚はいつも制服のスカートとズボンで覆われてるけれどね」
天理高校の制服のスカートは長めです、膝を完全に隠します。あとおみちの女の人はいつもひのきしんをさせてもらうので基本長ズボンです。
「奇麗だし」
「全部いけてるっていうの」
「小柄でスタイルいけてるから。北乃きいさんみたいにね」
「あの人奇麗よね」
「高校時代のあの人みたいな感じよ」
「そうかしら」
「そうよ、というかその垂れ目で童顔と八重歯はね」
私が気にしているものばかりです、全部どうにかならないかと思っています。一番思っているのは背のことですが。
「ポイント高いから」
「そうかしら」
「そうよ、というかちっちって誰かと付き合ったことないのよね」
「一度もないわよ」
告白されたこともないです。
「本当にね」
「それね、不思議よ」
「不思議かしら」
ブスと言われた位ですから自分ではないことは当然と思っています。
「それが」
「そうよ。まあそうした娘もいるけれどね」
「誰かと付き合ったことのない娘は」
「高三までね、私もだし」
かく言うこの娘もというのです。
「それじゃあね」
「一緒だっていうのね」
「ええ、とにかくちっちは可愛いから」
「そうなのね」
「だから絶対にもてるわ」
そうだというのです。
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