八条学園騒動記
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第五百三十二話 有り得ない政府その六
「芸術的な美はあれども」
「それでもですね」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「自然をありのまま感じることはです」
「ないですね」
「ですが日本の庭園は違い」
「この様にですね」
「人工であっても」
人が造ったものでもというのだ。
「自然がある」
「人と自然の調和でしょうか」
「若しかすると人も自然の一部である」
「そうした考えをですね」
「昔の日本人達は既に持っていて」
そしてというのだ。
「こうしたお庭を生み出したかも知れないですね」
「そうなのですね」
「今では普通の考えですが」
連合の中でというのだ。
「ですが」
「それでもですね」
「昔から持っていたのは」
それはとういうのだ。
「素晴らしいですね」
「そうですね、昔からそうした考えを持っているとするなら」
「流石日本と言うべきしょうか」
「そうですね」
「それではです」
トラップはマリアにさらに話した。
「これからですが」
「これからとは」
「お茶を飲みませんか」
「お茶ですか」
「日本の茶道のお茶を」
それをというのだ。
「つまりお抹茶ですが」
「あのお茶ですか」
「それをです」
「これからですか」
「飲みませんか」
「日本の庭園の中にいて」
そしてとだ、マリアはトラップの話を聞いて述べた。
「それで日本のお茶とは」
「茶道で」
「本物ですね」
こうトラップに言った。
「まさに」
「そう思われますか」
「はい」
実際にと言うのだった。
「実際に」
「そうですね、やはりです」
「日本のお庭で、ですね」
「茶道となりますと」
日本のそれになると、とだ。トラップも答えた。
「まさにですね」
「本物ですね」
「日本です」
こうマリアに答えた。
「それは」
「左様ですね」
「私もそう思います」
「本格的に日本に入っていますね」
「ここは実際に日本ですし」
八条学園もある日本の播磨星系の第一惑星神戸だ、日本でも屈指の繁栄を見せる都市として知られている。
「ですから」
「余計にですね」
「日本です、日本といっても歴史が古く」
「様々な顔がありますね」
「はい、奈良時代の日本も日本で」
そしてというのだ。
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