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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十二話 学業成就とその九

「甘いものも一緒にね」
「召し上がられるのですね」
「それで有名な人なんだ、それとセクハラもね」
「えっ、そちらもですか」
「お酒と同じ位可愛い女の子が好きで」
「同性愛なのですか」
「ノーマルらしいけれど」
 性的嗜好自体はだ。
「それでもね」
「可愛い人がお好きで」
「商業科の百人一首部の二人の娘達が好きで」
「歌留多部だったのでは」
「そうも言うね、あそこの娘達にね」
「よくセクハラをですか」
「してるし、何でも異性にしたら犯罪でも」
 特に男が女にしたら確実だ。
「女同士ならいいってね」
「そう言われてですか」
「よくね」
 本当にしょっちゅうらしい。
「セクハラしてるらしいよ」
「そうした人ですか」
「うん、けれど巫女としての力はかなりで」
 その行いはともかくとしてだ。
「除霊もね」
「出来るのですね」
「そうらしいよ」
「それは凄い人ですね、では恋愛は」
 小夜子さんは僕に顔を向けてこうも言ってきた。
「そちらは」
「いや、それは」
「ご存知ないですか」
「あの人ノーマルっていうけれど」
「いえ、恋愛成就のお願いは」
 小夜子さんが言うのはこちらのことだった。
「どうなのでしょうか」
「恋愛成就?」
「はい、そちらは」
「いや、それはね」
 その話になると僕も意外だと思って返答に少し困ってこう言った。
「どうだったかな」
「ご存知ないですか」
「この学園の神社は学業成就で」
「そちらの神様ですか」
「お寺も文殊菩薩が御本尊で」
「学問ですね」
「だからね」
 それでだ。
「あの巫女さんもね」
「恋愛成就もですか」
「そちらはね」
 どうもと答えた。
「関係ないと思うよ」
「そうですか」
「またね」
「ではです」
 小夜子さんは僕の話を聞いてあらためて言ってきた。
「キリスト教は」
「カトリックとプロテスタントはだね」
「どうなのでしょうか」
「キリスト教の神は全知全能だけれど」
 そう定められている。
「天使や聖人はね」
「どうかですね」
「カトリックだと天使や聖人の存在が大きいけれど」
「この学園の教会では」
「やっぱり学業がね」
「そちらになりますか」
「学園の中にあると」
 それならだ。 
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