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蒼と紅の雷霆

作者:setuna
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蒼紅:第十五話 成層

 
前書き
最初にこれをやった時、滅茶苦茶苦戦した記憶あり 

 
メラクを倒したGV達はアメノサカホコに辿り着き、支援物資の携帯食糧を摂り、薬品で怪我を治療しながらこれからのことについて話し始めた。

『軌道エレベーター・“アメノサカホコ”…無事辿り着けたようね』

『こっちもエレベーターのコントロールはバッチリ奪っておいたぜ。後は、それに乗ってシアンちゃんを助けに行くだけだな!』

『コントロールを抑えたとはいえ、そこは皇神の施設…何があるかわからないわ…油断しないでね…?』

「…了解、善処します…」

「ソウ…大丈夫ですか?」

「ああ…俺の能力は因子と体質が密接に関わっているからすぐに腹が減る…。」

派手に立ち回ったためか、何時もより多めに携帯食のブロック食を摂っているソウにテーラが尋ねるが、問題ないようだ。

『支援物資の携帯食は何時もより多めに用意したけど…足りるかしら?』

「これだけあれば大丈夫だろう…行くぞ」

「うん」

「はい」

軌道エレベーターに乗り込む3人。

ジーノは3人が乗り込んだことを確認すると、軌道エレベーターを起動させた。

かなりの勢いでシアンが囚われている宇宙ステーション・“アメノウキハシ”に向かっていくエレベーター。

『そろそろ通信可能な限界高度を超えるわ』

『絶対、シアンちゃんを助け出して…生きて帰ってこいよな』

「ああ…そのつもりだよ」

「当然だ。紫電を含めた全員を始末したら帰る」

「ですからジーノさん達は安心して待っていて下さい」

『……それにしても…アシモフは一体何処に行ったのかしら?』

『リーダーのことだ。こっそり、そのエレベーターに潜り込んでいて…美味しい所でGV達を助けようとかそんなことでも考えてるんじゃねぇか?』

『ジーノ…あなたじゃないんだから…』

『へいへい…モニカ…リーダー…ホの字…か…な』

『なっ!べ……に…そう……わけ…な……』

『あの人…案…そう………茶目………』

2人の会話が聞こえなくなる。

通信が途絶えたということは、どうやら限界高度を超えたようだ。

アシモフの事は心配だが、ここまで来たらもう引き返すことは出来ない…。

自分の意志を確かめるように、GVは胸の内を呟く。

「絶対にシアンを助けてみせる…!」

「残念だがよぉ……悪いがそいつは無理だぁ…あんたらはここで、俺に喰われちまうんだからよぉ…」

「この声は…!!」

聞き覚えのある声にソウが振り返ると、見覚えのある光が現れ、その光が消えると倒したはずのストラトスが現れた。

「あの光は…まさか…」

「どうでもいいだろう…?そんなことは…俺はなぁ…生き返ったばかりで腹が減って腹が減って仕方がないんだぁ…あんたらのおかげで正に生き地獄って奴だぁ…俺の空腹、満たしてくれよぉ。なぁ……!?クヒッ…!クヒヒヒヒッ!!!」

「哀れな人ですね…せめてもの慈悲です。その満たされない飢餓感を私達の愛で満たしてあげましょう」

即座にテーラが複数の鏡を展開し始める。

「テーラ!!」

「ストラトスは私に任せて下さい…復活しているのは彼だけではないはずです」

「そうか…デイトナやメラクと同じように…」

「貴様の相手は私だガンヴォルト…!」

GVの前に現れたのはソウが倒したイオタであった。

「お前は兄さんが倒した…」

ストラトス…イオタ…となると、ソウの前にGVが倒したカレラが姿を現した。

「待っていたで候…ガンヴォルトの兄よ。」

「貴様は確かGVが倒したカレラだったな」

「死して尚、小生の渇望は埋まっておらぬっ!小生は…小生を倒した男の兄である貴殿とも拳を交えたかった!感じる…感じるぞ…ガンヴォルトをも上回る並外れた第七波動を…!!実に楽しみだ…」

「GVの報告通りの奴だな…まあいい、来るなら来い。格の違いを教えてやろう」

ソウはカレラとの戦闘になる。

「次から次へと…命の大安売りだな」

「我が命など…大いなる計画のためならば安い物だ!」

「歌姫プロジェクト…能力者達の自由を奪う計画にどんな価値がある?」

「自由だと…?戯言だっ!!自由など、かつてこの国が敗戦した際に敵国が持ち込んだ…戯けた甘言に過ぎんっ!!貴様のような国賊には、分かるまい!能力者という“爆弾”を抱えたこの国…否!この世界が!今、どれほど危うい状態であるのか!紫電殿は、真にこの国の未来を憂いておられる!この国のためならば、私は喜んでこの身…この魂をも捧げよう!私は光…この国の行く末を照らす輝かしき国防の礎なり!陽の光出ずる我が国の…栄光の歴史に影落とす者よ!我が光の奔流に…飲まれ消えよ!」

「礎か…そんなに死に急ぎたいなら…僕が眠らせてやる!」

GVはイオタと戦うのは初めてだが、イオタの弱点はソウから聞いているため、そこを突けば勝てる。

攻撃直前に避雷針を3発撃ち込み、雷撃を流し込む。

「お前の弱点は兄さんから聞いている。負けはしない!!」

「国賊風情が…!!」

一方、ストラトスの相手をしているテーラはストラトスの捕食攻撃を鏡を利用した分身と移動でかわし、ストラトスにダメージを蓄積させていく。

「クワセロッ!!クワセローッ!!」

捕食対象がいるのに掠りもしない現状はストラトスのただでさえ少ない理性を削っていく。

「…安心して下さい…ストラトス…あなたには私の家族と仲間達の力で安らかな眠りを与えましょう…お兄様…みんな…私に力を!!心からの愛を込めて!仲間達よ、家族達よ!哀れな者に安らぎを!!レジデントオブエデン!!」

テーラのSPスキルにより、家族と仲間達の第七波動が夢幻鏡の幻想によって作り出され、ストラトスに襲い掛かる。

髪が、水晶が、糸が、金属の刃が、水流が、電子の光がストラトスを一斉に襲う。

「あがががががが!!!」

「これで終わりです!!」

とどめの兄の氷の刃がストラトスを両断する。

両断されたストラトスの体は膨張・爆発すると残った宝剣も砕け散る。

「ストラトス…どうか来世では幸せな未来を」

もしストラトスに来世があるのなら今度こそ幸せな人生を歩めるようにテーラは祈る。

一方でソウとカレラの戦いも始まり、カレラの拳をソウは紅き雷霆の身体能力強化によって片手で受け止める。

「ほう!まさか体格で勝る小生の拳を片手で受け止めるとは!!」

「軽いな、この程度で俺を殺ろうとは舐められたものだ(何だ?体から妙に力が抜ける…奴の第七波動を吸引する効果なんだろうが…)」

「小生の拳を容易く受け止めたことにも驚かされたが…これには誠に驚いた…!貴殿…磁界拳によって第七波動を今も尚、吸引されているにも関わらず能力を維持出来ているとは…!!ぬはははは!!まさか貴殿のような小生の能力を上回る強者と出会えようとは!!」

「なるほど…イカれてはいるが、戦闘能力は本物か」

ソウはカレラを弾き飛ばすと、銃を向けてショットを連射して放つ。

「カレラの磁界拳の効果がソウにはあまりない…?」

ソウとカレラの戦いを見ていたテーラが呆然となる。

何せカレラの能力で能力を無力化された能力者は数知れず、それなのにソウは少し脱力感を覚える程度で能力を維持出来ている。

「そう言えば、紅き雷霆はソウの体質によって蒼き雷霆が昇華された第七波動…EPエネルギーの自然回復が早過ぎてカレラの磁界拳でも吸引しきれないのかもしれませんね…」

テーラの予測だが、ほぼこれで正解だろう。

「小生が求めるのはそれなのだ!強敵を打ち砕くからこそ、価値がある!!天よ!小生に与えたまえ!!この悪魔と称された男を捩じ伏せる力を!!」

「ふん!!」

ソウのチャージショットがカレラに炸裂し、避雷針に帯電した雷撃がカレラに追加ダメージを与えていく。

「復活して早々に悪いが、俺達の邪魔をするのなら消えてもらう!!本気で行かせてもらうぞ!!」

避雷針に帯びた雷撃に加えてマッハダッシュの超加速で距離を詰め、雷撃刃での連続斬りでダメージを蓄積させていく。

「望むところで候!!本気の貴殿と戦えぬのでは武人として、何の意義もござらん!!悪魔と称されるほどの実力を小生に見せてみせいっ!!」

「そんなに見たいのならば見せてやろう!!貴様の死を対価にな!!」

紅き雷霆の力を最大まで引き出し、カレラの磁界拳を物ともせずに押し切っていく。

「これで終わりだ!!迸れ!紅き雷霆よ!!貴様の強欲の拳を俺の紅き雷刃で叩き斬る!!閃くは破滅の雷光!紅雷の刃よ、敵を斬り裂け!!ギガヴォルトセイバー!!」

SPスキルを発動し、強烈な雷刃波でカレラの体を真っ二つに両断する。

「ぐおっ!?見事…天晴れだ…!!」

体を両断されたカレラは満足そうな表情で膨張・爆発し、残った宝剣も粉々になった。

「お見事です。ソウ」

「ああ、GVもカタが着いたようだな」

ソウとテーラがGVの方を見遣ると、展開されたビットとイオタ本人がヴォルティックチェーンで絡め取られ、そして雷撃によって粉砕されていた。

イオタの宝剣も粉々になって床に落ちる。

7人のうち、6人の宝剣持ちの能力者を倒したので、残りは…。

「あいつ…か…」

「「………」」

ソウの言いたいことを理解している2人は最後の宝剣持ちの能力者が待ち構えているアメノウキハシに向かうのであった。 
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