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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十一話 お茶の後でその一

               第二百四十一話  お茶の後で
 早百合さんは僕にさらに話してくれた。
「私は大学に合格しまして」
「八条大学ですね」
「芸術学部に」
「そこでもピアノを弾かれますね」
「はい」
 そうするとだ、僕に答えてくれた。
「あちらでも」
「そうですよね」
「それで義和さんは」
「僕も多分」 
 こう前置きしてだ、僕は早百合さんに答えた。
「大学もです」
「八条大学ですね」
「もう八条家の人間は」
 それこそだ。
「大抵あの大学ですから」
「通うことがですね」
「確実じゃないですけれど」
 全員実力で入れという家訓ではないけれど不文律がある、それで一族の人は皆ちゃんとテストを受けている。
「それでも」
「進学されますね」
「浪人してでも」
「それでもですか」
「はい、それでもです」
「八条大学にですね」
「進学します、若し落ちたら」
 浪人した場合のことをだ、僕はさらに話した。
「その時は」
「あらためて、ですか」
「予備校に入って」
「そういえば予備校も」
「うちのグループしてますから」
「八条予備校ですね」
「あちらに」
 何でも最近予備校も辛いらしいけれどうちは健在だ。
「通って」
「そうしてですね」
「進学するつもりです」
「そうですか」
「もう通う大学は」
「八条大学で、ですね」
「おおよそ決まっていますし」
 確実ではないけれどだ。
「ですから」
「それで、ですか」
「はい、あちらに進学して」
 そのうえでだ。
「それから就職ですね」
「そうなりますか」
「学部は決めてないですが」
 肝心のこれはだ。
「どうしようかとです」
「これからですか」
「考えています」
「そうですか」
「それで、です」
 僕は早百合さんにさらに話した。
「僕にしましても」
「進学ということで」
「大学も一緒になりますね」
「そうですね、八条大学なら」
「大学も寮はそのままですよね」
「寮はそのままでいいですか」
「はい、うちの寮は八条学園に通う人の為のもので」
 それでだ。
「最初は高等部だけを念頭に置いてましたけれど」
「今は、ですか」
「畑中さんがお話してくれました」
 このこともこの人に教えてもらった。
「それで、です」
「大学に進学してもですね」
「あちらにいられます」
「それはいいことですね」
「他の人もです」
 このことは当然だった。 
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