おぢばにおかえり
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第五十四話 最後の学期になってその十
「勿論修養科もです」
「行かせてもらいたいの」
「はい、是非」
そうだというのです。
「そうしてやがては」
「本当に教会長さんに」
「物凄く真剣ね」
「駄目ですか?」
「駄目じゃないわ、本当に教会長さんは一人でも必要だから」
天理教としてはです。
「事情教会もお婿さんが必要な教会もね」
「あるからですね」
「ええ。私もね」
かく言う私のお家もです。
「何とかね」
「それはいいことですね」
「何がいいのよ」
「いやあ、何かと」
変にぼかしていることはわかりますがどうしてぼかしているのかはわかりませんでした、この辺り本当にわからない子です。
そんなお話をしているうちに教会本部に着きました、すると阿波野君は私にこう言ってきました。
「今から回廊ひのきしんさせてもらいますけれど」
「膝当ても持ってるのよね」
「いつも鞄の中に入れてます」
天理高校のそれにというのです。
「毎日みたいにさせてもらってますし」
「今もなのね」
「ですから今から出来ます」
「用意がいいわね」
「先輩もどうですか?」
私に笑ってお誘いをかけてきました。
「これから」
「今膝当て持ってないけれど」
「僕がストック持ってますから」
「貸してくれるの?」
「はい、ズボンですし丁度いいですよね」
私に笑顔で言ってきました。
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