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鏡合わせの如く

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第四章

「ええやろ」
「それでは」
「お願いします」
「そういうことでな」
 こうしてだった、カブラルはアグアルーザにも話してだった、双子を助っ人そしてカルト教団の者達の攪乱の役目を期待して敵の捕虜達から術で情報を聞き出して。
 敵のアジトの位置を突き止めるとアジトのある一見するとカトリックの教会である場所に入った、そこには教団の者達が集まっていたが。
 双子を見て生贄が自分達から来たと歓喜して一斉に襲い掛かってきた、だがカブラルもアグアルーザも術と格闘は慣れていないがそちらでも戦った。
 双子も戦ったが今はシーフの服を着ている姉は術で今はシャーマンの服を着ている妹は素早さで戦い。 
 カルト教団の者達を寄せ付けなかった、教団の者達は忽ちのうちに全員倒され騒動は終わった。だが。
 その騒動の後でカブラルは中将に話した。
「ほんまに今回は」
「娘達がですか」
「活躍してくれました」
「まさか入れ替わるとは」
「二人共確かに強かったですが」
 それだけでなく、というのだ。
「いや、今回はです」
「二人が入れ替わっていてですか」
「賊が惑わされて」
 実際に戦闘の時は素早い動きの妹を生贄にすべき姉だと思い殺到して逆に敏捷さによって返り討ちに遭い続けていた。
「よかったです」
「娘達の機知のお陰ですか」
「いや。本当に助かりました」
「それは何よりです、今回は有り難うございました。そして冒険者としての依頼ですので」謝礼は」
「ギルドからね」
「既に振り込んでいますので」
 そのギルドにというのだ。
「お受け取り下さい」
「それでは」
「あと二人は入れ替わりの才能もあるとのことなので」
 父としてでなく軍人の顔になっての言葉だった。
「そのことについえ」
「これからですか」
「考えていきます」
 中将はこうも言った。そうしてだった。 
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