夢幻水滸伝
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第百三話 大国の狙いその十二
「それも」
「そうか」
「はい、名球会っていう時点で」
これでというのだ。
「かなり特定されますし」
「そうか」
「はい、そこまではっきりわかるのは」
幾ら何でもというのだ。
「あきませんかと」
「そうか、アメリカやとな」
「そら普通ですけど」
「日本でやとな」
「ちょっと憚れるみたいですね」
「郷に入っては郷に従えやな」
「日本の諺です」
今自分達が起きた世界でいる国の言葉もだ、ホーソーンは話した。
「そうした言葉もありますさかい」
「日本ではそうした決まりか」
「アメリカを出すのはええですけど」
「あまりあからさまやと引かれるからか」
「そこは抑えて」
そうしてというのだ。
「やっていきましょ」
「そういうことか」
「はい、こうした場合は某プロ野球選手とか」
「そうした表現でやな」
「いくのがええみたいです」
「ほなそうしよか」
「はい、ここは」
こうトウェインに言うのだった。
「そうしましょ」
「わかったわ、それでな」
「はい、監督までやった人ですね」
「その人は高校時代リーゼントにしててな」
この髪型だったというのだ。
「多分ポマードべったりでめっちゃ髪の毛酷使してたみたいやな」
「それで、ですか」
「現役後半の頃になったら」
その時はというと。
「もうすっかりや」
「なくなってましたか」
「そうらしいわ、今はもうかなりや」
若い頃と違ってというのだ。
「いってもうとる」
「そうですか」
「それで今は悔やんでるらしい」
「高校時代のリーゼントを」
「それでわいの祖父ちゃんもな」
「髪の毛がですか」
「酷使が過ぎてや」
その結果というのだ。
「ほんま二十代でや」
「いきましたか」
「そや」
「髪の毛は大事にです」
ボームもこう言った。
「ダンディズムは一生のものですから」
「ボームさんは今でもなんやね」
「はい、今からと言うべきか」
「髪の毛に気を使ってる」
「今もそうですが」
見れば髪の毛は奇麗にセットしている、ただし整髪料は使っていない感じでさらさらしている。
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