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夢幻水滸伝

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第百話 異世界の人口その七

「ほんまにな、ただな」
「時と場合によってはやな」
「誰もがそう考えてもな」
 魯は鶏肉、よく煮られたそれを食べつつ施に話した。
「そうなったりもするな」
「そや、世の中ではあるやろ」
「ままにしてな」
「そうした時になってもな」
「それでもやな」
「出来る限り手を尽くしてや」
 そうしてというのだ。
「早いうちに終わらせる」
「そうした状況になってもやな」
 長期戦、消耗戦といった状況に陥ってもというのだ。施はその目を鋭いものにさせてそのうえで言うのだった。
「諦めん」
「そういうことやな」
「そや、少なくとも我が国で何回かあった内乱みたいなのはな」
「民衆叛乱やな」
「ああした戦は絶対にあかん」
 中国の歴史の特徴の一つだ、政治の腐敗等で困窮しきった民衆が叛乱を起こすものだ。黄巾の乱もその一つだ。
「長期戦って意味でな」
「そもそも叛乱起こさせん政も大事やしな」
「それもしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦もやな」
「黄巣の乱みたいなのはな」
 中国の民衆叛乱でも最大のものだ、この戦乱で唐の命脈は完全に尽きたと言われている。
「何があってもな」
「避けるべきやな」
「あれだけ民も国も傷付けたらな」
「もう何もならんな」
「太平洋であんな戦乱起こしてみい」
 それこそとだ、施はさらに言った。
「どうにもならんやろ」
「人口は激減、国土は焦土やな」
「そうなったら復興にどれだけかかる」
「そこをまた攻められるしな」
「枢軸にな、そやからや」
 それ故にというのだ。
「戦はこの世界でもや」
「早く終わらせるな」
「出来れば一戦でな」
「そういうことやな」
「そういうことでいくで」
「わかったわ、まあ他の勢力の連中はええ奴ばかりやし」
 魯は既に彼等の多くと親密な関係を築いている、それだけでなく起きている時も既に仲のいい者が何人もいるのだ。
「それやったらな」
「戦の後はな」
「あいつ等と仲良くこの世界治めてくか」
「是非な、その政を早くする為にもな」
 まさにというのだ。
「戦はすぐに終わらせるで」
「その様にするな」
「そういうことでな、それと太平洋の星の連中やが」
 施は今度はその話をした。
「種族も職業も色々やな」
「もうこの世界の全種族揃ってるね」
 郭もそれはと述べた。
「職業も殆どだね」
「そや、それでな」 
「政をするにもね」
「かなりな」
「臨機応変に出来るね」
「星の奴の八割おるしな」
「それだけにだね」
「人材は豊富や」
 このことは紛れもない事実だというの。
「我が中国にしても他の勢力にしても殆どの奴が政出来るのも強い」
「それもあるね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「政はどんどんしてくで」
「我々もですね」
「当然や、それこそ総動員や」
 星の者達をとだ、施は金にも答えた。 
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