| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仗助にもしも双子の姉がいたら?ネタ

作者:蜜柑ブタ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

恋をした乙女

 
前書き
シンデレラ回。


だけど、ほとんど割愛。


由花子と康一の出番も無し。


仗助とミナミの会話のみ。 

 

「最近、印象変わったよね。なんていか、綺麗になったよね、由花子さん。」
「そ~か~?」
 私が最近見かける由花子の印象というか、『綺麗』になってきたなぁって思ったので言うと、仗助は生返事。
「そういえば、こないだ由花子さん、広瀬君といっしょにいたよ。」
「なに~?」
「なんていうか、良い雰囲気だった。」
「どこで見たんだよ!」
「カフェ・ドゥ・マゴだよ。」
「あんにゃろ~、康一に変なコトしたら許さねぇって言っといたのによぉ。」
「別に変なことしてなかったよ。一緒にお茶飲んでただけだし。」
 ああいうのって、なんて言うんだっけ?

 ああ、そうだ、こないだのドラマでやってた。

 『恋は、女を美しくする』って。

 そうだ。確かにあの様子はまさに恋する乙女だった。由花子さん、広瀬君に惚れてたけど、より強く恋するようになったんだね。
 まあ…、あの時みたいに拉致事件とか起こさなければいいけど。広瀬君の話じゃ、反省したっぽいし、だいじょうぶかな?

 恋…か。

「……姉ちゃん? まさか、アイツのこと考えてね?」
「えっ? いや…別に…。」
「姉ちゃん、嘘吐くと鼻の穴が開くんだよ! 分かりやすすぎんだよ! 俺は反対だからな!」
「だーかーら、キラさんとは、そういう関係でも何でもないんだって。」
「うー…。」
 疑り深いんだから、この弟は…。なんでか異性が絡むと特にね。
 私の交友関係にあんまり口出しされてもね…。それで離れた友達もいたから。
 心配してくれるのは嬉しいけどね。
「恋ねぇ…、恋? そういう仗助こそ、純愛派とか言ってるけど、恋したことある?」
「話を変えるなよ。」
「単純に気になっただけ。で? どうなの?」
「さ、さあ…?」
「仗助…、嘘吐いちゃダメだよ? さ~、お姉ちゃんに全部吐きなさい。」
「イデデデデデ!」
 私は仗助のほっぺを抓りながら、考えた。

 私がキラさんに抱く感情ってなんだろうっと。

 あの人のことを思い出すと頬が熱を持つ。

 初めて会った時、そして二度目に会った時も、胸がドキドキした。

 あの人の声を聞くと……。

「イヒャイフャイ…。かんふぇんして…。」
「あ、ごめん。やりすぎた。」
 私は、我に返り、仗助から手を離した。


 ……分からないなぁ。

 もし…、三度目に会うことができれば、分かるのかな?

 もし、会う約束ができたなら、私、どうなるんだろう?

 あっ、そういえば…。

「返事書くの忘れてた。」
「まだ文通してんのかよ。」
「それ以外に連絡手段もないもん。帰ったら書く。」
「姉ちゃん、もっかい言うけど、俺は、反対だからな!」
「やっかましいわね。」
「イデッ!」
 しつこい仗助にげんこつ入れといた。


 私は、全然気づいてなかったけど、ブルー・ブルー・ローズが、シュルリシュルリと、教室の角から何かを伝えたそうに動いていた。

 そして、杜王町のムカデ屋という店の店内にある、一枚のコートのボタンにシュルリと生えた。

 
 

 
後書き
キラへの想いがなんであるか自覚していないミナミ。

ブルー・ブルー・ローズは、伝えようとしています。けど、ミナミは、まだ知らない。

殺人鬼・吉良吉影と、文通相手のキラが同一人物であることを。


次回から、吉良吉影との戦いが加速する? 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧