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仗助にもしも双子の姉がいたら?ネタ

作者:蜜柑ブタ
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由花子と、ミナミの文通相手

 
前書き
由花子編。



あと、捏造追加設定で、ミナミがとあるキャラと文通していることを匂わせています。
ぶっちゃけ、匂わせているどころか、モロですけどね。


ひーー!っとか、ぎゃー!っとか悲鳴ものの相手です。(たぶん)


あと、由花子とのやりとりは、完全にオリジナル展開。 

 

「ところでよぉ~、姉ちゃん。」
「なに?」
「まだ…、文通してるわけ?」
「してるけど?」
 下校途中のポストに手紙を入れてると、仗助が聞いてきたので私はそう答えた。
「なんか悪い?」
「よっく続いてるよな~って思っただけ。1年ぐらい前からだっけ?」
「そうだけど。」
「いまだに相手の名前も知らないってマジ?」
「まじまじ。」
「それって、どうなわけ?」
「なに? 姉ちゃんが信用できないって?」
「性別も分からねぇ相手とやりとりしてるってのが気になるんだぜ、俺はよぉ。」
「……まったく知らないってわけじゃないんだよ。」
「っというと?」
「苗字だけは知ってる。下の名前は知らない。」
「名前は?」
「な~に? 疑いぶって? 急にどうしたの?」
「姉ちゃんに変な虫が付かねぇか心配してんだっつーの! 間田みたいな!」
「あの人は別に問題なかったでしょ? 懲りたみたいだし。」
「だ~か~ら!」
「そういう仗助だって、いい年なんだから彼女の一人ぐらい作ったら?」
「話を逸らすなって!」
「…キラ。」
「はっ?」
「相手の名前だよ。私が知ってるのは、キラって名前だけ。」
「……なあ、姉ちゃん。」
「なに?」
「……そいつ、もしかして、男?」
「男かどうかは分からないよ? 向こうだって、私の性別も年齢も知らないし。」
「本当かよ?」
「本当だよ。」
「……ならいいけど。けど、変なことがあったら、言えよ? 何かあってからじゃおせぇんだからよ!」
「ありがと。」
 私は、素直に嬉しかった。それで微笑むと、仗助は照れくさそうにしていた。
 でも…、そういえば…。
「ん~、でもちょっとこないだ変わったことがあったかな?」
「なに!? 何があったんだよ?」
「ん、別に…気にすることじゃないだろうけど……、猫拾ったでしょ?」
「ああ、里親探したっけ?」
「そうそう。その時の猫の写真を同封したらさ…、返信で……。“とても綺麗な手ですね”て返された。猫に興味なし?ってツッコミの返事出しといたけど。」
「なんだそりゃ?」
「手を褒められたのなんて初めてだから、ちょっとドキッとしちゃった。それだけなんだけどね。」
「トキめき!? ときめいちゃったの姉ちゃん!?」
「びっくりしただけだって。なに言ってんのよ、馬鹿弟。」
「あいて! デコピンは無しだって!」
「仗助が悪い。」
「姉ちゃーん!」
 あーもう、うるさい。なんか年々口うるさくなってきている気がするわ。

 ……まあ、確かにドキッとはしたよ?
 だって、外見で、胸と尻以外で反応貰えるなんて初めてだから……。
 イヤイヤイヤ! 別にそんな意味は無いはず! だって私、相手の性別も知らないんだもの! 向こうだって知らないはずだし!
 でも…、よく考えたら文章で性別は分かってるかも…。
 キラさんの文ってすごく几帳面だし、きっと大人の人なんだろうなってのは感じてたよ?
 もし実際に会うことになって、大人の男の人だったらどうしよう…。私が高校生の女子だって知られたら幻滅されるかな?
 そもそも会うことを考えている時点で…、私もどうかして…、あれ?

「あれ、広瀬君だ。」
「えっ?」

「お~す。どうした?」

「あ、億泰君。あそこに、広瀬君が…、あれ?」
「あ! おい隠れろ!」
「へ~…。」
 喫茶店の外のテーブルに座ってコーラを飲んでる広瀬君のところに、すっごく可愛くて綺麗な黒髪の女の子が来てた。
 わぁお。広瀬君って意外とモテる?
 しかも…、隠れて話を聞いてたら、なんと女子の方から告白! 広瀬君にだよ! すっごーい!

「でも…、康一君って、いつも東方さんって人といるわよね…。でもこの気持ちを抑えられなかったの…。」
「あ、あの…、ミナミさんは、友達のお姉さんだよ。か、彼女じゃないよ?」
「うそ! だって、スーパーモデル並みのスタイルしてるじゃない! 康一君だって、もし付き合うならやっぱり…。」
「えっと、その…だから、本当に! 友達なだけだよ!」
「ほ…ほんとう?」
「本当です!」

 ん~…、なんか私のことで話がこじれてる?
 私だって、広瀬君のことは大事な友達だって思ってるよ? カップルとしてお付き合いしてないよ? もしあの二人がそれでこれ以上こじれるなら、ちゃんと私が間に入って弁解しないといけないかも。
 億泰君が、メッチャ悔し泣きしてる。年頃の男子には辛いよね~。
 とかなんとか思ってたら、なんか様子が……。
 あの女の子……、なんかヤバい気が…。

「どっちなの!? あたしのこと! 愛しているの!? 愛していないの!? さっさと答えてよ! こんなに言ってるのに!」

 女の子がテーブルのコーヒーひっくり返してすごい剣幕で広瀬君に言ってる。
 その後、勢いで迫ったことを猛反省したらしい女の子は、色々言って去って行った。

 残された広瀬君は、ぼう然としてるし。見てた私達も私達でポカーンだよ。

 ……もしかして、広瀬君って、変な人を引き寄せやすい?

「そういや、入院した、間田が言ってたな…。スタンド使いは、スタンド使いと引かれ合うってよぉ。」
「えっ?」
「うげぇえええ! か、髪の毛がぁぁ!?」
「…仗助。フラグが立つって知ってる?」
「ああ。……当たりか?」
「たぶんね。」
 コーラに大量に髪の毛が入り込んでてパニックになっている広瀬君を見て、私と仗助は、あの女の子…、由花子っていったかな? を一応警戒しておくことにした。




***




 翌日から、な~んか、私のスタンドをよく見かける。
 しかも…、黒い髪の毛と絡まり合って。
 ロッカー開けて、赤い根っこと黒い髪の毛が戦ってるみたいにウネウネしてたのを見た時は、思わずロッカー閉めたよ。
「はぁ~~~~。」
 うまいこと人に見えない範囲で、赤い根っこと、黒い髪の毛の攻防は起こってるみたいだけど、お弁当の中にまで侵入してたのはさすがに堪えた。
「お腹すいた…。帰りになんか食べて帰ろ。」
 そう思って、さっさと帰ろうと思ったら、由花子さんに出くわした。
 おおっと…、これは…。
「あなた…、東方ミナミさん、ね…?」
「そうだけど?」
「…康一君に近づくのやめてくれる?」
「広瀬君は、ただの友達だよ。別に彼女じゃない。」
「…とぼけた顔して、嘘を吐く…。」
「嘘じゃない。」
「いい。二度と、康一君にまとわりつかないで。じゃないと…私…。」
「あの髪の毛って、あなたの?」
「!」
「その顔は図星か…。何度も言うけど、広瀬君はただの友達なの。あなたの恋路を邪魔する気なんてこれっぽっちもない。誓っていい。」
「信じられないわ。」
「信じる信じないわ自由だけど。本当に、本当だよ。」
「ほんとうに…、しんじて…いい、の?」
 もうちょっとかな…。
「うん。信じて。本当だから。…それと、できる限り私に手を出さないようにして。」
「?」
「じゃないと…、あなたの寿命が減る。そうなったら、広瀬君と一緒に生きれる時間が少なくなっちゃうでしょ?」
「あなたも、なの?」
「うん。スタンド使いって奴らしいけど。私のは、かなりヤバいの…。生き物の寿命を奪い取る。しかも私の意志じゃ操れない。寿命を減らされるってことは、生きていられる時間が減るってこと! だから…お願い。」
「っ、ーー分かったわ。」
「…ありがと。」
 けど、違った。
「警告が聞けないなら…、私はあなたを殺す。」
「えっ? うわっ!」
 ブワッと蠢いた由花子さんの髪の毛が襲いかかってきた。

「ミナミさん!」

「広瀬く…!」
 うわー! 最悪のタイミング!
「あっ! こ、康一君…!」
「山岸さん! あなたは、スタンド使いだったのか! なんで、ミナミさんを! ミナミさんは、ただの友達だって言ったのに!」
「だ、だって…。」
「僕の友達に手を上げるなんて! 僕は、今! 君のことを軽蔑する!」
「はうっ!」
 ズガーーンっと由花子さんがショックを受けていた。
「だから言ったのに…。広瀬君とは本当にただの友達なんだよ?」
「うぅ…ぅ…。」
 床に座り込んだ由花子さんは、両手で顔を覆って、シクシクと泣いていた。
「ミナミさん、だいじょうぶですか?」
「私はいいけど…、彼女が…。」
「…放っておこう。」
「いいの?」
「いいんだ。僕の大事な友達に手を上げるような危険な人なんてイヤだよ。」
「わ~お。ハッキリ言うね~。」
 あちゃ~、大変なことになっちゃった……。
 これって、修復不可能だよね…?

 でも…、彼女…、由花子さん…諦めるかな?

 私は猛烈に嫌な予感しかしなかった。


 そして、後日、広瀬君が、誘拐されてしまった。ああ、なんてこったいだよ。

 
 

 
後書き
由花子のスタンドから、本体のミナミを守り続けていたミナミのスタンド。(ミナミの意識ではない)

誘拐された康一と、由花子の対決は、原作通りです。そしてエコーズがAct.2に進化します。

なぜ、キラ(現時点では匿名)と、文通しているのか…、自分でもなぜこんな展開にしたのか、よー分からん。 
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