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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜

作者:もっちゃ
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幼少編
  うちはオビト逆行物語『写輪眼』

 
前書き
副題【オビトがひとつの隠し玉を見せる話】

ご注意願います。
この作品は二次創作品となっており、本誌への多大なるネタバレを含みます。
更に辻褄や都合を合わせる為に作られた出しゃばるオリジナルキャラクターや、本誌に合わせた恋愛、過剰なるグロテスク等の表現をしております。

以上の事を踏まえた上での閲覧をお勧め致します。


第十四話目です!
今回ようやくオビトが写輪眼を使います。とは言っても、書いてる本人が無理くり入れたものなので可笑しいところはあるとは思いますが…。暖かい目で見て頂ければと思います。

アスマ「写輪眼…か。」
ゲンマ「とうとう本気を出してきたって思うべきか…。」
紅「…そう願いたいわね、アスマ。」 

 
「アレは、写輪眼…!?」
「オビト、ついに開眼したんですねっ!」
「…そうだね。いつの間にか、開眼していたようだ。」
カカシとリンの声に反応したミナトが手を顎に持っていき感心したように目を細めた。彼が元々うちはの落ちこぼれと言われていたのは、13という年齢であるにもかかわらずうちは家特有の瞳術『写輪眼』を開眼できていなかったからであった。
それを彼はつい最近…いや、もしくはずっと前から開眼していたのかもしれない。写輪眼が開眼していない以外は優秀(メンタル面には難があるが…)で、本当に、彼の精神面にしか気をつかっていなかった。
知らない内に強くなっちゃって、ミナトは内心喜んだと共に、なにか引っかかるものを感じた。
…本当に、いつの間に、開眼したのだろうか。

オビトside

「しゃ、写輪眼??」
「…お前、本当に知らないんだな。」
はぁ、とため息を思わず吐くも、ガイの頭はこんがらがっている様だ。全く、頭が使えないのか記憶力が無いのか…両方か。
「ほら、構えろよ。次はこっちから行くぞ。」
挑発的に笑えば、ガイは困惑した表情から段々と真剣な顔そのものになった。戦いに関してコイツの才能はあのジジィも認めたくらいだ。写輪眼があるとはいえ、気は抜けないし力も入れ過ぎては行けない。
両方の睨み合い、先に動いた俺はそのままガイの懐へと蹴りを入れる。写輪眼のお陰で先程まで俊敏に見えていたガイの動きはゆっくりに見える。
「グッ…!?」
「…木の葉旋風、つったか。」
仕返しだ。と呟き上段蹴りと下段蹴りの合わせ技をガイに向かいかます。ガイは同じく宙に舞い、そのまま床に落ち、審判がガイが気絶したことを確認し、定位置に戻り腕を上げた。
「勝負ありっ、勝者うちはオビト!」
「…っし!!」
思わず出たガッツポーズをして、ガイの元へ向かう。審判に丁度起こされていたガイに呼び掛ければ、彼は頭を押さえ少し意識がハッキリしないのかぼんやりとしていた。
「ガイ、お疲れ。ありがとな。」
いい戦いだったぜ。なんて自分で自惚れも含めつつガイに言えばハッとしたようにこちらを見て嬉しそうな顔をしたと思ったら、立ち上がり俺の手を握った。
「お前凄いな!俺と同じ木の葉旋風を使えるなんて!目の充血は大丈夫か!?」
「…お、おう。お前じゃなくてオビトな。」
そうか、オビトか!オビト!!と嬉しそうに手を掴み激しく振ってくるガイを宥めながら、厄介な事をしたかもしれないと内心冷や汗をかいた。
「オビト!1回戦突破おめでとう!」
「おう!サンキュ!」
観戦席に戻るとリンがあたたかい笑顔で迎えてくれた。カッコよかった、なんて言ってくれると期待していたがやはり無いか…。
「開眼したんだね、写輪眼!オビトならできると思ってたよ!!」
「う、うん…?ありがと。」
褒めてくれているのは分かるのだが、微妙にあやされてないか、コレ。俺は幼児かとツッコミたくなるような言葉に疑問を持ちつつも次にやるカカシの戦いを見るためにリンの隣へと向かうのだった。

2回戦目はカカシが安定の勝利を決めた。リンのカカシに向ける視線は相変わらずだが、応援すると決めた以上は暖かくみまもってやるしかないだろう。3回戦目は紅とゲンマの戦いで、ゲンマの勝利。4回戦目のアスマと1年上の先輩だ。この戦いではアスマが勝利し、準決勝戦で俺と当たる事になった。
「…アスマかぁ。」
「問題点でもあんの?」
カカシの問いに大アリだと呟く。ガイよりも強敵だわ充分。
「一緒に修行してただけあって、割と俺対策してるっぽいんだよなぁ。」
「オビト頑張って強くなってるもんね!」
「…なるほどねぇ。」
しかも相手は名門家で俺の得意とする性質である火遁と風遁も使ってくる。面倒なことこの上ない。
「使うとしたら水遁か、土遁か…。どちらにせよ先程と同じようには行かないだろうな。…行くか。」
そう言って入退場口に向かおうとすると、リンが隣で明るく声をかけた。
「オビト、頑張ってね!」
「へへ、おう!」
「オビト。」
リンの声援に返事をすれば、リンの横にいたカカシが俺の目の前に立ちはだかった。突然どうしたこいつ。
「…勝って、次で会おう。」
「ふっ…お前もな!」
決勝で、そう言って手を振って見送るカカシに不思議と表情が緩んだ。そう言えば、こんな風になれたのもアイツが俺を多少なりとも認めてくれたからなのだ。前とは違う態度に違和感は凄くあるが、これもこれで仲良くなっているということなのだろうか。

「両者向かい合って、始めっ!」
審判が腕を振り落とすと同時にアスマと俺は走り出す。アスマが持っているメリケンサックに対抗して右手にクナイを忍ばせ、アスマのメリケンサックにぶつける。
「へっ、流石に初っ端から倒せる訳ねぇか。」
「…お、前もなっ!」
そう言いながら左手のクナイをアスマの首目がけ動かすもアスマも反対側のメリケンサックで受け止める。コイツ、俺の動きを読んでやがる。
暫く力を入れ押し合いが続いていたがタイミングを見計らって一旦距離を取る。
「火遁、豪火球の術!」「火遁、灰積焼!」
両者の火遁が中央に向かって進み、そのまま中央で灰積焼により大きな爆発を起こした。会場に小さなクレーターが生まれ、嫌に窪んでしまった。やはり豪火球の対策をしていたな。アスマの前でやっていた術は大抵が火遁だ。その為とは言わないだろうが、発火して爆発を起こせる灰積焼の術をかなり有効に使ってきた。
…やはり水遁や土遁をある程度使っていかねばいけないか?だが、下手に使えば怪しまれる。
…写輪眼を駆使しつつ如何に有利に動けるかが勝敗を決めるだろう。そう思いながらも意識的に写輪眼に変えれば、アスマが興味深そうな表情を見せた。
「それが写輪眼か、さっきも使ってたけどいつの間に開眼したんだ?」
「…さぁな、後で教えてやるよ。」
アスマも当然ではあるが、カカシ達にもどうやって説明してやろうか。修行中とか言ったら信じてもらえないかもしれんし…どちらにせよ、後で考えるべきだな。
今度は動き出したのはアスマのみだ。再びメリケンサックを握り、クレーターを避けながらこちらへ向かってくる。写輪眼の小手調べといったところだろうか。
「火遁、鳳仙花の術!」
そのアスマに向かって鳳仙花を飛ばすが、全て綺麗に避けられてしまった。…が、それでいい。
「もっと周りをみた方がいいぜ、アスマ。」
「っ!?」
突然背後から俺の声がしたのにビビったのか、アスマは咄嗟に俺から距離を取り、こちらに向き直った。微かに触れた鳳仙花に頬を焦がしながらアスマは冷や汗を拭う。
「身代わりの術か…。」
相変わらず怖いことしやがる。なんて皮肉みた笑みを浮かべてくる。そりゃあまぁ、そうやっていかなきゃ勝てないような相手と闘ってたからな。と内心呟き、ふぅと小さくため息を吐いた。
「次お前の後ろに立ったら俺はやるぞ。」
「…随分と舐められちまったな。」
いつになく真剣か表情を見て変なスイッチを入れた気がした。これは失敗だ。思わず冷や汗が出て、脳内では言い訳を考えることでいっぱいだ。今アスマを挑発するべきじゃなかった。完全に前の性格が裏目に出たやつだこれ。
「ちがっ…別に舐めてるとかじゃなくてだな!」
「わーってるよ、行くぞ。」
分かってねーよ、目がマジなんだよアスマさん。怒ってるし、本当に厄介な事をしたな俺!
アスマが再び駆け出してくる。今度はクレーターもなく、本当に一直線だ。怖いくらいにこちらしか見ていない。
「っ、火遁、豪火球の術!!」
何かしなくては、そう思い出した豪火球の術は誰もいない空間へと投げ出される。
「…その術、前から思ってたけど隙が出来やすいよな。」
メリケンサックが俺の首元に当たる。隙をついて俺の裏に回っていたようだ。少しでも動けばメリケンサックが食い込み出血しかねない。中忍試験なんざで血なんて出してたまるか。
「さ、降参しな。」
気だるげに呟くアスマに苦笑いをうかべる。正直隙が出来やすいのは分かっていた。自身の身長の何倍もあるソレを出すのは時間がかかる。しかも、慌てて出したと『思われている』のだから、隙云々の話ではないだろう。…だが、その対策を取らないほど此方も馬鹿ではないし、あんな所で慌てる程ヤワな戦闘をしてきてはいない。
「…悪いけどそれは無理だな。」
アスマの前にいる影分身が消え、今度は俺がアスマの首元にクナイが当たる。アスマは目を見開いて、自身の放つ微かな殺気を感じ取った。
「降参ってのはこうさせるんだぜ?」
「…ハハッ、こりゃ適わねぇな。」
諦めたような、だが少し悔しそうな苦笑を浮かべた後、アスマはメリケンサックを落とし、両手を上げた。 
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