浮島の上の雲
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第三章
セスペデスとモンテロッソは教授の依頼も受けてそうしてだった。
共に廃坑に入った、すると早速だった。
風属性そして水属性のモンスターが多く出て来た、それでセスペデスとモンテロッソは彼等が弱点とする属性の術を使って彼等を倒していった。
そうしつつだ、セスペデスは教授に言った。
「戦闘は任せて下さい」
「君達は随分戦闘慣れしている様だな」
「冒険者ですから」
セスペデスはここでも素性を隠して答えた。
「そうですさかい」
「術を出すことも速く威力もあってか」
「戦闘自体にも教授が言われるには」
「慣れてるか」
「この辺りの敵はレベル二十がやっと」
セスペデスは敵のことを冷静に分析した。
「これ位やと」
「別にだね」
「何でもないです」
精々レベル二十位の強さのモンスター達ならばというのだ。
「僕等は格闘戦は苦手ですが」
「ソーサラーに科学者だと」
「そうですけど」
「術で戦えるというのだね」
「そうです、ほな」
「これからも」
「先に進んでいきましょう」
こう言ってだった、そのうえで。
セスペデスはモンテロッソと共に教授の案内を受けて先に先に進んでいった。道を行くことは順調だったが。
モンスターの数と種類の多さに教授はどうかという顔になって述べた。
「世界の危機というのは」
「モンスターの多さからもですか」
「思えるが」
「まあそのことは」
どうかとだ、セスペデスは事情を隠したまま答えた。
「まだわからへんことですさかい」
「それでか」
「はい、何かって言い切ることは」
このことはと言うのだった。
「どうも」
「そうだな、それは」
「はっきりしてからどうするか」
「そういうことだな、星の方もおられるし」
教授もセスペデス達の素性には気付いていない、それで言うのだった。
「この世界の危機もな」
「救われると」
「思うが気にはなる」
モンスターの多さを見てもというのだ。
「どうにも」
「まあそのことは置いておいて」
「それでか」
「今はです」
「そこの洞窟のモンスター達をどうするか」
「それをやっていきましょ」
「それがええかと」
モンテロッソも教授に話した。
「ここは」
「うむ、後この廃坑で行っていないのは頂上だが」
「ほなその頂上に」
「その厄介な者達がいるな」
それぞれ風属性、水属性の強力な彼等がというのだ。
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