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報道しない自由

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第三章

「金なんて言ってもな」
「ここからさらに売れ行きとか視聴率落とすにしてもな」
「これからさらに下がるにしてもな」
「すぐじゃないだろ」
「そうそうじゃないぞ」
「金っていっても違うよ」
 購買や視聴率からの収入ではないというのだ。
「広告だよ」
「広告?スポンサーか」
「スポンサーか」
「そっちのことか」
「マスコミには絶対についてるだろ」
 広告そしてそれを出しているスポンサーがというのだ。
「そうだろ」
「ああ、確かにな」
「広告出してない雑誌もあるけれどな」
「そんな雑誌は少数だしな」
「滅多にないしな」
「新聞も雑誌もな」
「テレビの番組だってな」
 マスコミなら何処でもとだ、多くの面々が気付いた。
「広告出してもらってるな」
「スポンサーいるな」
「番組の合間にはCM入るしな」
「それはもう絶対だからな」
「ってことはな」
「スポンサーに働きかけるか」
「そうするんだよ」
 まさにというのだ。
「こんな報道をしている、こんな事件があるのに報道していないってな」
「それが問題じゃないかってか」
「こんな新聞とか番組に広告やCM出していいか」
「そっちのイメージダウンにならないか」
「そう言えばいいんだな」
「マスコミ自体じゃなくてか」
「ああ、マスコミ自体に何を言ってもな」
 これまで散々言ってきたがというのだ。
「連中は確信犯だからな」
「言われて止める筈がないか」
「俺達が言っても」
「けれどスポンサーが言ったらどうなるか」
「だからか」
「スポンサーに言ってな」
 新聞社やテレビ局、そして出版社ではなくというのだ。
「それでだよ」
「スポンサーから言ってもらうか」
「こんな報道してると広告とか考えるって」
「そう言ってもらうとか」
「マスコミも動きが変わるか」
「ああ、金がなくなったらな」
 スポンサーからの広告料金等がというのだ。
「マスコミも潰れるしかないからな」
「だからか」
「ここはスポンサーに連絡するか」
「それも片っ端からか」
「新聞や出版社に広告出してる企業に電話やメールで言って」
「テレビにCM出してるところにか」
 そうした偏向報道を行っている番組にというのだ、平日の夜や土日の朝の報道番組等がそれである。
「どんどん連絡して」
「それで金を抑えるかって話にするか」
「そうすればか」
「マスコミもどうしようもなくなるか」
「だからそうするるんだよ」
 ことここに至ってはだ、マスコミが幾ら抗議しても行いをあらためないのなら。
「これからはな」
「よし、じゃあマスコミ各社のスポンサー調べるか」
「それぞれの番組のものな」
「そうしてやっていこうぜ」
「それでこのこと報道させてやれ」
「鳴かぬなら鳴かせてみせよだ」
 豊臣秀吉のやり方、それでいくと言ってだった。彼等は動きを変えた。
 するとこのやり方が実際に効いた、これまで抗議を完全に無視していたマスコミの間で動きがあった。 
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