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ゼロの使い魔×ポケットモンスター ネタ

作者:蜜柑ブタ
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『ルイズが召喚したのが、ピッピだったら?』

 
前書き
今回は、ピッピ(→ピクシー)。





ゲーム原作より、圧倒的に強いかも? 

 

 ルイズが召喚したソレは、見る者達に、まず可愛い!っと思わせた。

 ぬいぐるみを彷彿とさせる愛くるしい姿ではあったが、ルイズが興奮しながらコントラクトサーヴァントの儀式を行おうとしたとき、その生き物がただ可愛いだけの生き物じゃなかったことがすぐ分かる。

 迫ってくるルイズに、その生き物が怯えながらチッチッと指を振った途端、地震。大地震。

 あまりのマグニチュードに誰も立っていられない状態になったが、身軽なその生き物だけは、背中を向けて逃げだそうとした。だが、ルイズが飛びつくように捕まえ、コントラクトサーヴァントの儀式の最後であるキスをした。

 ピーピー!っと泣きながらルーンが刻まれる痛みにのたうつその愛くるしい生き物。ルイズは、可哀想だと思った。

 ルーンが刻み終わった直後、キッとルイズを睨んだその生き物が再びその指を振った。その瞬間、その短い手足からは想像も出来ない連続パンチが繰り出され、殴られまくったルイズは、倒れた。

 次の目を覚ましたら、保健室だった。顔中が痛い。鏡を見たら、腫れていた。

 やがてコルベールが入って来て、だいじょうぶかと聞いてきた。ルイズは、それよりあの可愛い生き物は?っと聞いた。

 あの生き物は…っとコルベールが言いにくそうにし、ハテナっと思ったルイズをコルベールが案内した。

 そこは、凶暴な使い魔を収容するための檻が並んでいるところで、そこのひとつにあの愛くるしい生き物が入れられていた。

 その生き物は、ルイズの姿を見ると、ピィ!っと鳴き、ビクビクと怯えながら檻の端に逃げていった。

 ルイズがどういうことかと聞くと、使い魔召喚の儀式を行った場所だけに地震を起こしたり、ルイズをたこ殴りにしてノックアウトさせたり、ルイズが搬送された後も、コルベールを初めとした教員達を外見からは出せないはずの様々な技で撃退していったため、なんとか捕まえた後、こうして檻に閉じ込めて様子を見ることになったのだそうだ。

 ルイズが出してあげてください!っと言っても、コルベールは、危険だからしばらくは様子見だと言って取り合わなかった。

 結局、その生き物が檻から出されたのは、1週間後だった。

 あまりにもビクビク震えて怯えるため、ルイズは、だいじょうぶよって言うが、余計怯えるだけだった。

 ピッピだぁ!という驚いた声が聞こえた。ひとりのメイドがいたので、話を聞くとこの生き物のことを知っているようだった。

 シエスタというメイドが言うには、この生き物の名は、ピッピ。

 彼女の故郷の近隣にある山に住むと言われている、非常に珍しい生き物で、月から来たと言われているらしい。

 指を振ることで、様々な技を出せるため見かけによらずかなり強いそうだ。そのため、愛くるしい見た目と珍しさから狙いに行っても帰ってこないと言われているとか……。

 なにそれ…、隠れ凶暴生物じゃない…っとルイズが言うと、ピッピ自体はとても臆病で大人しいけど身を守るためだから仕方ないですよっとシエスタが言った。ルイズは、納得した。

 好きな木の実を知っているので、あげてみたらどうですか?っとシエスタが助言。シエスタが気を利かせて、食堂からいくつかのフルーツを持ってきたので怯えているピッピに差し出してみた。ピッピは、ジーッと差し出されたフルーツを見つめ、ルイズと見比べ、やがて、恐る恐るビクビクと近づき、フルーツを奪うようにとって、それから走って距離を取ってから食べ始めた。

 シエスタが、ファイトです!っと言うので、ルイズは、気長に行くわよっと返答しといた。

 その後、餌にフルーツや木の実を手からあげていくのを繰り返した。ピッピは、少しずつだがルイズに敵意がないと理解したのか、距離を縮めていってくれた。

 しかし、ルイズは、ウズウズしていた。どうしてもこの愛くるしいピッピを抱きしめたかったのだ。

 そしてとうとう我慢できず近づいたところをギュ~っと抱きしめてしまった。ピー!っと鳴かれ、顔にもろにビンタを受けて逃げられてしまった。

 我に帰ったルイズは、慌ててピッピを探すが、学院中を探し回っても見つからなかった。シエスタも協力してくれたが見つからず、するとタバサが、学院の裏山に逃げていったのを見たと言ってくれたので夕闇の中、裏山に走って探しに行った。

 学院の裏山ではあるが、決して安全な場所では無かった。時に別の山から下りてきたオオカミやオーク鬼などが現れるため、普段から原則として立ち入り禁止になっている場所だ。そのことが余計にルイズの心配に繋がった。

 夕日の光も沈む頃、草木で手足を切りながらルイズは、ヘトヘトになってその場にへばった。

 そこに、グルル…っという獣の鳴き声が聞こえた。ハッとして見ると、ルイズは、オオカミの群れに囲まれていた。

 ルイズは、慌てて杖を握り攻撃魔法を唱える、だが命中精度が悪く、近くの木の枝を爆発させ、オオカミたちを一瞬ビックリさせただけに終わった。それが刺激となって、興奮したオオカミが襲ってきた。ルイズは、思わず身体を庇って目をつむった。

 すると、ギャインッ!というオオカミの悲痛な鳴き声が聞こえた。

 恐る恐る目を開けると、そこには、ルイズを守るように立つピッピがいた。

 ドロドロに汚れ、そしてブルブルと震えていて、けれど懸命にオオカミとにらみ合っている。

 オオカミの一匹がピッピに躍りかかった、ルイズは、咄嗟にピッピを庇おうとしたとき、ピッピが指を振っていた。

 そして手から放たれた破壊光線がオオカミを貫き、木々を抉るように破壊し、山中の地面で爆発した。

 それを見て臆したオオカミ達は、一目散に逃げ出していった。

 残されたルイズとピッピは、するとピッピがふらりと倒れた。ルイズは、慌てて抱き上げる。すると、タバサの風竜が飛んできて、ルイズのもとへ降りてきた。

 キュルケがタバサと共に来ていてだいじょうぶ?っと聞いてきたので、ルイズは、泣きながらピッピを助けて!っと叫んでいた。

 その後すぐに学院に戻り、ピッピの治療が行われた。怪我はなく、単に疲労によって力尽きただけだろうということで命に別状は無かった。ルイズは安心してまた泣いた。

 目を覚ましたピッピを、ルイズは、喜びのあまり抱きしめようとしたが、寸前で思いとどまった。だが、思いとどまったルイズに、逆にピッピが抱きついてきた。それにルイズは、顔から出る物全部出して泣いて抱きしめた。

 それからというもの、ルイズは、ピッピと仲良しになり、ピッピの可愛さに、周りの女子からは羨ましがられた。

 ところが、ある日、ピッピが土くれのフーケに狙われた。ピッピがその見た目の可愛さと珍しく希少であるため、闇市で貴族に高く売られるからであった。

 学院の本塔近くで戦いになり、本塔の宝物この壁が壊れたがその際に、宝物庫に収められていた宝のひとつが落ちてきた。それは、月の形をした石で、ピッピは、それを見つけると、飛びつくように石に触った。

 途端、光り輝き、そこには、ピッピからピクシーへと進化した姿があった。

 指が振られ技が繰り出される。進化したことであらゆるステータスがアップし、攻撃力と精度が上がったことで土くれのフーケを圧倒し、退散させるに至った。

 土くれのフーケを倒した強力な使い魔だということで、ピッピを欲しがって陰で狙っていた者達は、早々に諦めたのだった。


 
 

 
後書き
ピッピ自身のステータスが低いため、指をふるって技はそこまで強力じゃないけど、現実で実際に使われたらこれ以上厄介な技もないかも…って。
下手すると自爆などの技を引き当てる可能性もあるけども。 
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