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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第1部~崩壊する楽園~
  第25話『装填の守護者』

これまでの、仮面ライダーディロードは─
「あなた達ヒーローには消えてもらいます。」
「こんな駄目な奴が仮面ライダーを名乗ってごめんなさい!」
「Jパワーが発動しない!?」
「仮面ライダーディロード ソニックフォーム!」
「全ての世界…捕まえた!」

装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─

『だって雅君…死んでいるんだもの!』
シャマルからの言葉は受け容れがたいものであった。
「雅が…死んだ?」
「嘘だろ…」
「雅さんに限って、そんなことは…」
「あの雅君が…」
シャマルの告げた真実は混乱を招く。
「言ったはずだ。我の手で葬ったと。そして、漸く我も完全に覚醒した。まずはこの世界を再装填する。」
ディロードドラゴンはディメンションウィングを使って飛翔する。

一方、フェイトはシャマル達捜索隊メンバーと合流していた。
「雅!?」
フェイトは雅の姿を見てショックを受ける。そこにあったのは自分の知る誇り高き戦士ではなく、腹部を何かで貫かれ、体から血が滲み出て、蠅や蛆をはじめとした害虫に貪られていた醜い死体であったからだ。
「少なくとも死後三日は経っている。俺達も身に着けている布切れではじめて凪風だと判断出来たくらいだ。」
天道はフェイトに説明する。
「三日!?どうしてそんなに?」
「おそらく、カードから解放された俺達がこの世界に再召喚されるまでにかかったのがおよそ三日なのだろう。」
フェイトの質問に光太郎は考察を述べる。
「シャマル先生、どうにかならないんですか!?」
「無理よフェイトちゃん。私だって呪いを解いたり、死んだ人を蘇らせることは出来ないわ。」
「そんな…」
シャマルの言葉にフェイトはショックを受ける。
「それで、雅に致命傷を与えたものは何か解りましたか?」
「うん。刃の長さと厚みから、ロードスラスターと同じ形の刃で貫かれたみたい。」
フェイトの質問に津上は答える。
「…やっぱり、ディロードドラゴンが言っていたことは本当のことだったんだ…」
「どうしたんだ。向こう側はどうなっているんだ?」
「ディロードドラゴンが雅を殺したって…ロードスラスターが変化したディメンションテールで貫かれたなら、辻褄があうの。」
「やはり、雅はもうどうにも出来ない。今できることは、俺達でディロードドラゴンを倒すことだけだ。」
天道は諦めるように後ろを向くが、
「待って下さい!雅を…このまま悪人で終わらせない!」
フェイトは天道を止め、雅の死体からディロードライバーを取り、装着する。
「言ったはずだ。雅はもう死んでいるんだ。」
「天道さんも、雅に世界を救って貰ったなら、ディロードの奇跡を知っているはずです。」
「何をするつもりだ?」
「南さん、津上さん、天道さん。このカードを受け取って下さい。」
フェイトは三人の仮面ライダーに白紙のカードを渡す。
「これは…ワールドホープのカード!?」
「皆さん、そのカードに願いを込めて下さい。」
フェイトに言われ、三人の仮面ライダーは願いを込める。
「集え、世界の願い!」
フェイトの宣言により、BLACK RX、アギト、カブトの世界のタイトルロゴが書かれたワールドホープのカードが完成し、フェイトはそのカードをスキャンする。
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER BLACK RX KAMEN RIDER AGITO KAMEN RIDER KABUTO-】
太陽の力で進化するBLACK RXとアギト、赤き太陽神と呼ばれるカブト、三人の太陽の仮面ライダーの力が宿ったワールドホープをフェイトは発動する。
「これって!?」
その時、不思議なことが起こった。雅の死体は光を放ちながら害虫達を消滅させ、破損した肉体は再構築され、生命活動を再開したのだ。
「…………ん…」
「雅!?」
フェイトは雅に抱きつく。
「フェイト、確か僕はディロードドラゴンに刺されて死んだはずだ。ここはもしかして死後の夢の類か?」
「ううん、違うよ。みんなが願ってくれたの。雅に生きていてほしいって。」
「そうだ、雅君。君はこの世界の仮面ライダーなんだ。」
「俺達には雅君が必要なんだ。」
「とにかく、まずはディロードドラゴンを倒すことが最優先だ。」
「皆さん…済みません!あの時…あんなことをしておきながら、また、皆さんの優しさに甘えて…」
「いいのよ、雅君。みんな解っているんだから。本当は雅君が一番辛いんだって。」
「シャマルさん、ありがとうございます。それでは、ディロードドラゴンを倒す為、行ってきます!」
雅は動こうとする。
「待て、雅。」
「そうだ。」
「俺達を置いて一人でなんて、水くさいですよ。」
「そうよ。私達だって戦えるんだから。」
「雅、なんでも一人で背負うのは、雅の悪いところだよ。」
「フェイト…皆さん…」
雅がフェイト達の言葉を聞いていると、
『感動の再会に水を刺して悪いけど、そろそろ救援が必要よ!』
リンディから連絡が入る。
「皆さん、行きましょう!」
雅達はそれぞれのバイクに乗り、フェイトはマシンディローダーの、シャマルはマシントルネイダーの後ろにそれぞれ乗り、ディロードドラゴンのいる所へ向かう。

「アクセルシューター!」
「トリガー、サイクロンブラスト!」
「ライダー爆熱フルバースト!」
「バッシャーフィーバー!」
なのはとライダー達はディロードドラゴンを射撃する。
「無駄だ。」
【ATTACK RIDE-BARRIER-】
ディロードドラゴンはそれらをバリアで防ぐ。
「絶影、倒竜斬!」
[Royal street flash]
「鬼神覚声!」
「電車斬り!」
「ライドルホイップ!」
劉鳳とライダー達はディロードドラゴンに斬りかかるが、
「諦めろ。」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
ディロードドラゴンはスラッシュを使って劉鳳達をなぎ払う。
「まだ抗うと言うか。お前達の救いの主は消えたというのに。」
ディロードドラゴンは見下すように言う。
「何を言っている!今天道から連絡があった!雅が蘇ったってな!」
ガタックがそれに反論する。
「まだそんな戯れ言を…」
ディロードドラゴンは呆れながら言うが、その時、
「戯れ言では無い!」
バイクの轟音を鳴らせながら雅達がやって来る。
「馬鹿な!?奴は我の手で確実に葬ったはず!?」
「お婆ちゃんが言っていた…お天道様は人の行いを見ている。俺達のために自分の人生をかけて戦った雅を、天は決して見捨てたりすることは無い。お前の悪行を見逃さないようにな。」
「何故だ!何故我が葬ったはずの偽りのディロードが生きている!?」
「俺達の、世界の願いが雅君に届いたんだ!俺達の運命は、ここで終わるわけにはいかないからね。」
「往生際が悪い!何故諦めぬ!?」
「助けを求める声が、危険が迫ってきている世界がある限り、何があっても決して諦めない!それが仮面ライダーだ!」
狼狽えるディロードドラゴンに天道、津上、そして光太郎が答える。
「ディロードドラゴン、今度こそ決着を着けるぞ!」
「雅、これを。」
雅の言葉を聞いてフェイトは雅にディロードライバーを渡す。
「ありがとう、フェイト。」
雅はディロードライバーを装着する。
「変身!」
「変身!」
「変身!」
[henshin!hyper cast off!change!hyper beetle!]
光太郎はBLACK RXに、津上はアギト シャイニングフォームに、天道はカブト ハイパーフォームに変身する。
「バルディッシュアサルト、セェーットアーップ!」
フェイトはライトニングフォームのバリアジャケットを纏う。
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
雅はディロードに変身する。
「馬鹿な!?そんなことが!?」
「行くぞ、ディロードドラゴン!」
ディロードはロードスラスターを構えてディロードドラゴンに向かって行く。
「あくまで我に歯向かうか。我こそが真のディロード。偽りに負けるものか。」
ディロードドラゴンは火球を吐きディロードを攻撃するが、
【ATTACK RIDE-SLASH-】
ディロードはそれを切り裂いて破壊し、
【FINAL KAMEN RIDE-DELOAD SIDE LIGHT-】
ディロードはコンプリートフォーム サイドライトにパワーアップし、
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
必殺技を発動する。
「みんな、雅に力を貸すんだ!」
カブトの言葉にクウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、電王、キバ、ダブル、オーズ、フォーゼは反応し、必殺技を発動する。
「ディメンションパーフェクトヒストリー!」
「無駄だ!」
ディロードドラゴンはクウガ アルティメットフォームをプラズマ発火能力で、アギト シャイニングフォームを水属性の矛で、龍騎サバイブを黄金の波動で、ファイズ ブラスターフォームを灰色の触手で、ブレイド キングフォームを緑色のエネルギーの刃で、装甲響鬼を呪符で、カブト ハイパーフォームを紫色の刃で、電王 ライナーフォームを巨大な鎌で、ダブル サイクロンジョーカーエクストリームをテラードラゴンで、オーズ プトティラコンボを緑色の雷で、フォーゼ コズミックステイツを炎の矢の雨でたたき伏せ、
「皆さん!?」
ディロードが驚くと、
「我こそが、唯一のディロードだ!」
ディロードドラゴンはディメンションテールからビーム砲を放ち、ディロードを撃ち落とす。
「雅!?」
驚くフェイトをよそに、ディロードドラゴンはディロードに近づき首を掴む。
「まだ抗うか!我を閉じ込め、縛めを解き、そしてまた閉じ込め、再び解く。これ以上ない屈辱であったぞ、凪風雅!」
ディロードドラゴンはディロードを地面に叩きつけ、雅の変身は解除される。
「…それでも、世界を滅ぼす時点で、お前は間違っている!だから僕の手で、今度こそ完全に倒す!」
「無駄な足掻きをするな。お前は所詮は偽りのディロード。その証拠に、お前の手は我に通じなかった。」
「それがどうした!?」
雅は立ち上がる。
「確かに、お前が本物のディロードかもしれない。僕は本来あるべきディロードではないかもしれない。だけど、これだけははっきり言える。たとえディロードでなくても、僕は仮面ライダーだ!」
雅がそう言うと、白紙のカードが一枚、光を放つ。
「集え、世界の願い!」
雅の宣言により、その一枚のカードはワールドホープのカードに変わり、雅はそれをディロードライバーにスキャンする。
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER DELOAD-】
雅がカードをスキャンすると、そこには眩い銀色のディロードがそこにはいた。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「ディロードドラゴン、これで終わりだ!」
「凪風雅、国家反逆罪の容疑で逮捕します。」
「あまりにも酷すぎです!」
「北岡さん、お願いがあります。」
「被告、凪風雅を…」
次回『凪風裁判』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
仮面ライダーBLACK RX,仮面ライダーアギト,仮面ライダーカブト(ワールドホープ):太陽の力を持つライダー三世界のワールドホープ。太陽の光で雅を復活させる。 
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