大きな女の子
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第六章
「そやから安心してええ」
「そうなのね」
「そや、それでや」
「お婆さんは連行して」
「無理に戻させてな」
そしてというのだ。
「後は呪術を無断で使用した罪でな」
「牢屋送りね」
「そうしよな、ケーキはこれから僕等で食うか」
「そうするのね」
「そや、それから婆連れてカンサスシティに戻ろうな」
オニールはこう言って早速箱を空けてケーキを食べはじめミッチェルもそれに続いた、そのケーキは実に美味くケーキを食べてからだった。
オニールは老婆を引きずる様にしてそうして街に戻った、そうして老婆に無理に子供を元に戻させてから老婆を警察に突き出して取り調べをさせた、老婆の名前はマリア=ブロディといったがその名前で呪術の不正使用の罪で刑務所に送られたがそこで嫌われ者だった。
オニールは全てが終わってからミッチェルを連れてカンサスシティのレストランに入った、そこで注文したメニューはというと。
カリッと揚げたシーパスとフェンネルの蒸煮添えに牛のサルティンポッカ、ジューシーなチーズバーガーにローストポークそしてスパゲティカルボナーラとふわふわのクレープそして赤ワインを注文してだった。
二人で飲み食いをはじめた、するとその時点で。
オニールの手にあるものが宿った、彼はここで自分の心の中で聞いている言葉を聞きながらそのうえでミッチェルに話した。
「テントや」
「魔法のテントなのね」
「そや、アラビアンナイトに出たな」
「あのお話長いけれどね」
「このテントを出せば」
その時はというと。
「一瞬で異次元に入ってか」
「それでなのね」
「異次元でずっとおってもこっちの世界では一瞬でな」
「つまり一瞬で気力も体力も全快出来るのね」
「一晩休むとな」
異次元の中でというのだ。
「そうした神具や」
「これまた凄い神具ね」
「そやな、それでな」
オニールは心の中で聞こえる言葉をミッチェルにさらに話した。
「僕自身神託を適えてな」
「そしてなのね」
「全体的に一回り強なった」
ローストポークを食べつつ語った。
「そうなったわ」
「それは何よりね」
ミッチェルはチーズバーガーを食べつつ答えた。
「ほんまに」
「そうよね」
「それでな」
さらにと言うのだった。
「次や」
「次の場所に行くのね」
「そうしよな」
「そうね、じゃあね」
「まずはお祝いでここで飲んで食って」
言いつつだ、赤ワインを飲むオニールだった、甘くて実に美味かった。
「次の場所に行こうな」
「あたくし達のやることはね」
「世界を救うことや、神託を適えてもな」
「それで終わりじゃないから」
「次の場所に行こうな」
星の者、即ちこの世界を救う者としてとだ。オニールは言った。そうして今度はカルボナーラを食べた。そちらも実に美味かった。
大きな女の子 完
2019・6・19
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