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大きな女の子

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第四章

「年齢性別に関係ないやろ」
「それに種族も」
「そやからな」
 それでというのだ。
「ケーキ好きなんはな」
「普通だっていうのね」
「自分も好きやろ」
「ええ、大好きよ」
 実際にとだ、ミッチェルも答えた。
「それはね」
「勿論僕もや」
「そやったな」
「それでなのね」
「婆さんもな」
 今問題となっている呪術師の彼女もというのだ。
「別におかしないやろ」
「ケーキが大好きでも」
「ほな色々ケーキ買ってな」
「お婆さんのところに行くのね」
「そうしよな、ほなな」
「今からね」
「行こうな」
 こう言ってだった。
 オニールはミッチェルを連れてケーキ屋に行った、今度はドーナツ屋でなくそちらに行った。そうしてだった。
 色々な種類のケーキを買った、そうして二人で郊外の湖に向かった。すると街を出るとまさにその瞬間にだった。
 モンスター達が出て来た、それでだった。
 二人は戦いをはじめた、神具だけでなく術も使ってそうして戦って血路を開きつつ湖に向かうことにした。
 湖までの道は近い筈だが遠かった、それで言うのだった。
「子供が遠足で行ける場所がな」
「モンスターが多いせいでね」
 それでだった、まさに。
「凄く長くなりそうね」
「そやな」
 こう言うのだった。
「これは」
「やれやれね」
「やれやれっていうかこれが序の口でな」
「問題はお婆さんね」
「婆さんにケーキをあげるんや」
「一口にそう言ってもね」
「一応ドライアイス入れてるけどな」
 オニールの左手に箱に入れたそれがある、合わせて十個ある。
「けどな」
「それでもよね」 
「ケーキや」
 このことがネックだというのだ。
「揺らしたらな」
「すぐに潰れるから」
「ケーキを潰さんで戦ってな」
「そうして歩いていくとなると」
「これがな」
「随分なことね」
「けど婆さんの機嫌をなおしてな」 
 そしてというのだ。
「女の子を戻してもらうには」
「それしかないわね」
「そや、ここは苦労してでもな」
 例えそうなってもというのだ。
「ケーキ届けるで」
「中々以上に大変ね」
「それでもな」
「女の子を戻してもらう為には」
「そうする」
「ええ、ただお婆さんの性格を聞いてたら」
 ミッチェルはどうかという顔で述べた。 
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