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夢幻水滸伝

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第九十五話 南洋の星達その十三

「こっちの世界では食べていいという戒律なので」
「バリ島ではそやな」
「わいも食べてるが」
 こうスーンに答えた。
「起きた時のことを考えると後ろめたいな」
「こちらの世界でのインドでは死罪だったわね」
 シェリルはぽつりとこのことを話に出した。
「雷帝が定めた法律によると」
「雷帝は戦の場でも政でも苛烈」
 ダーガーはこのことを指摘した。
「厳格で微塵も容赦しないというけど」
「その話は本当よ」 
 シェリルはダーガーのその言葉にも答えた。
「雷帝と女帝は苛烈よ」
「出来ればあの二人の下にいたくない」
 ティンはこの言葉を心から出した。
「若し下につけば何かと難しい」
「難しいというか」
 かなり真剣にだ、アミンは述べた。
「僕達の棟梁はやっぱり」
「お二人しかないな」
 チュットはリーとシェリルを見て言った。
「やっぱり」
「そのことに異存はない」
 テレサははっきりと答えた。
「そしてこれからはじまる大戦で勝ち残るのはだ」
「私達よね」
「他にはない」
 テレサはチュットにもはっきりとした口調で答えた。
「必ずな」
「そうよね」
「どの勢力の星の者達も嫌いではないが」
「勝ち残って統一するのは」
「私達でだ」
「太平洋の棟梁はね」
「お二人だ」
 リーとシェリルを見ての言葉だ。
「他には有り得ない」
「そうよね」
「その言葉通りにしてみせる」
「必ずね」 
 リーとシェリルは自分達の周りにいる星々に堂々と応えた。
「そして太平洋を治めて」
「世界も救う」
「我が神具十絶陣破れるか」
 こうもだ、リーは言った。
「誰が」
「敗れる筈がないわ」
 シェリルがリーに応えた。
「十絶陣は一つ一つが絶対の防御」
「そしてそれが十ある」
「それだけのものがあれば」
 まさにというのだ。 
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