| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ゼロの使い魔×ポケットモンスター ネタ

作者:蜜柑ブタ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

『ルイズが召喚したのが、ニドラン(♂&♀)だったら?』

 
前書き
今回は、ニドラン♂&♀。(→ニドリーノ&ニドリーナ→ニドキング&ニドクイン)


今回、メッチャ難しかった…! 

 

 ルイズが目を覚ますと、保健室の天井がまず見えた。

 額がズキズキする。指先が痺れている。あと体全体が熱っぽい。

 ボーッとしていると、コルベールが保健室に入って来て、声をかけた。だいじょうぶかと。

 ルイズは、ボーッとしながら何があったのか聞こうとしたとき、高い声の鳴き声が聞こえた。声は、ベットの下から聞こえたらしい。

 ハテナっと思っていると、ベットの下から、小型の薄紫色の動物と、薄青色の動物が出てきた。

 熱に浮かされた状態でよく見ると、その二匹の動物には、同じルーンが刻まれていた。

 コルベールが君の使い魔だよっと言った。

 それを聞いてルイズは思い出す。

 春の使い魔召喚の儀式で、何度目かの爆発の跡に、二匹のこの動物たちが倒れていて、生きていることを確認してからコントラクトサーヴァントの儀式を行ったのだ。

 ルーンが刻まれる痛みと熱さによって飛び起きた薄青色の方がちょうどルイズの額に頭部の短い角を刺してきたのだ。そこで意識がなくなった。

 コルベールは、この二匹の動物の角には猛毒があり、その毒にやられたのだと説明してくれた。ギリッギリで解毒が間に合ったものの、あとちょっと遅かったら死んでたそうだ。それを聞いてルイズは、ゾッとした。今、体に起こっている不調は、毒の後遺症なんのだろう。一見40センチから、50センチ程度の小型で、目つきがちょっとだけ鋭く感じるが、そこまで強力な毒の持ち主だとは思えなかった。しかしよく見れば、身体のあちこちにトゲがあるじゃないか。おそらくすべて毒針なんだろう。

 ルイズが保健室から出られたのは、翌日だった。

 ルイズが歩けば、二匹の毒の動物たちはついてくる。

 毒に気をつけなければ…っとルイズが、思っていると…、ニドランだぁ!というビックリした声が聞こえた。

 シエスタというメイドが、持っていた洗濯籠を落として壁の端に逃げているので捕まえて話を聞くと、この二匹の毒の動物たちの名は、ニドラン。

 タルブ村の近隣の森に住んでおり、オスとメスの2種類しかおらず、総称してニドランというらしい。額に大きな角と、耳の大きな薄紫色の方がオスで。角が小さくて薄青色の方がメスなのだそうだ。

 オスは、大きな耳で敵の接近を感知すると素早く攻撃を仕掛けてくるらしいが、メスの方は比較的大人しい方であるものの、毒性はオスより強いらしい。

 また、二段階成長する特性もあるらしく、成長すると、オスがニドリーノ、メスがニドリーナになる。だが三段階目になるための条件には、何か特殊な石が必要らしいが、シエスタは、その石のことは知らないと言った。

 コルベールが、ニドラン達の毒の強さに注意するよう呼びかけたらしく、ニドラン達を連れて歩くルイズを見ると、皆、道を開けるようになった。

 ルイズは、不満だった。使い魔が立派で強くて美しいから皆が道を開けるなら良いが、毒が怖いからという理由だけで道を開けられるのはどうも気に入らなかったのだ。

 ニドラン達は、すっかり番として仲良くなっているのか、毛繕いし合っている姿がよく見られた。そんな仲睦まじい姿も、色恋沙汰に縁の無いルイズには、ため息ものだった。

 ある日、ルイズが食堂で香水を拾ったことで、ギーシュの二股が発覚し、二人の娘に振られた原因をギーシュはルイズに追求して決闘沙汰になった。

 完全にアウェイな状況の中、ニドラン達が乱入し、フーッ!キーッ!とルイズを守るように勇敢にもギーシュを威嚇する。

 ギーシュは、毒さえ喰らわなければ大丈夫だと高をくくって、ワルキューレを錬成して向かわせた。

 ワルキューレの足がニドランのオスを蹴り上げようとしたとき、その小柄な体からは想像も出来ないスピードと跳躍と、そして脚力で二度蹴りという技を繰り出したニドランのオス。たちまちワルキューレは、破壊された。

 思わぬ攻撃力に焦ったギーシュは、自分に向かってくるニドラン達を倒すべく複数のワルキューレを錬成するが、今度は足下をちょこまかとすり抜けられ、あっという間に二匹のニドランに飛びかかられた。二匹に押し倒され、毒の角を突きつけられて、ギーシュは、泣きわめきながら降参だと叫んだ。

 えっぐえぐと情けなく泣くギーシュの上で、二匹のニドランは、ピョンピョン跳ねて勝利を喜んでいた。合計、16キロの体重に跳びはねるものだから、下敷きにされているギーシュはたまったものじゃなく、あっという間にギーシュは、泡を吹いて気絶した。

 その後日、朝起きると、ルイズの部屋が狭かった。

 いや、部屋は変わってないのだが、問題は床。そこには、大きくなったニドラン達…、否、ニドリーノと、ニドリーナがいた。

 さすがに部屋ではもう飼育できないと判断し、大型使い魔を飼育するための舎に移した。すると、後日、シエスタが卵がある!っと知らせに来た。

 行ってみると確かに、卵があった。どうやらニドリーナが産んだらしい。二個も。

 卵が産まれたことで、ただでさえ気性が荒い二匹はますます気性を荒くし、同じ舎にいる使い魔達を隅に追いやり、ルイズ以外の近づく人間全てを威嚇し、下手すると攻撃までしてきた。

 そんな最中、土くれのフーケによる盗難事件が起こった。未遂で。

 っというのも、何をしたのかは分からないが、ニドリーノの逆鱗に触れてしまったらしく、オスマンの秘書・ロングビルとして潜入していたフーケが軽く毒を打ち込まれて倒れたのを踏まれている現場が見つかったのだ。いかにも不審者な格好で、そして彼女の手に、宝物庫の宝がなければ、ニドリーノは咎めを受けていただろう。運が良かった。

 その数日後、卵が孵り、ニドランのオスとメスが産まれた。卵が無事に孵って安心したのか、二匹の凶暴性は少し治まった。

 だが、さらに後日、二匹がニドラン系の最終形態である、ニドキングと、ニドクインに突然成長した。

 二匹が住まわされている舎に、フーケが盗もうとした宝物庫の宝である石のかけらが落ちているのが見つかり、月の石という石がニドラン達の最後の進化に必要な物であることが分かった。

 毒に加えて、肉体的にも圧倒的に強くなった二匹に、逆らえる者はいなかった。主人であるルイズを除いては。

 そのキングとクインの夫婦は、さらに卵を産みまくり、大所帯になってしまったため、ルイズは、ニドラン達をヴァリエール領の森に住まわせることにしたのだった。

 強力な毒を持つ彼らは、その後起こるレコン・キスタ軍との戦争において、トリスティン軍に加勢した。

 先陣を切って戦う彼らを従えるのは、まさに王(キング)と、クイン(女王)のごとく君臨する、ルイズのニドキングとニドクインだった。

 
 

 
後書き
ニドラン系は、難しかったです!

なにせすごい技を使えるわけではなく、初代において唯一のオスメスとして出てきたという特徴があるだけで、今まで書いた中で一番苦労しました。

なんか、このシリーズは続ける自信が無くなってきた…。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧