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夢幻水滸伝

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第九十五話 南洋の星達その八

「連中は」
「そうなるわね」
「ほんまにな、しかし春日大社は」
 ブッパースウォングは鹿を使いにしているこの大社自体には最初からかなり好意的な口調で話をはじめた。
「素晴らしかったわ」
「確かに。あの神社はな」
 テレサも同意して頷いた。
「かなりよかった」
「そやったな」
「私はカトリックやが」
 それでもとだ、テレサも関西弁を出して述べた。
「神聖さを感じた」
「そうだな」
「実にな、そしてこの大仏にもな」
 テレサは大仏も見て述べた。
「それを感じる」
「見ていると」 
 ティンはしみじみとした口調で述べた。
「全てを照らされて清められるというか」
「そんな感じがするな」
 アミンはティンの今の言葉に頷いた。
「どうにも」
「ほんまにな」
「それだけ霊的な力が強いってことか」
「特別な仏像だ」
 ここでまたリーが言ってきた。
「それだけにだ」
「神聖さが違いますか」
「そうだ」
 リーはダーガーに答えた。
「他のものと比べてもな」
「まさに日本を守護出来るだけの」
「元々その為に造られたがな」
 奈良時代のことだ、日本を天然痘が多い多くの人が亡くなった。それで聖武帝が建立を命じられたのである。
「そしてその目的通りにな」
「日本を守護していますか」
「そこに大和全体に多くのこうしたものがある」
 強力な霊力を持つ場所等がというのだ。
「その力を太平洋全体に向ければ」
「太平洋全体が強力な霊力で護られる」
「そうなるかもな、太平洋全体のパワースポットも使えば」
 日本だけでなく、というのだ。
「余計にだ」
「太平洋全体を守護出来る」
「そうなのですね」
「そうだ、そしてだ」
 そのうえでと言うのだった。
「太平洋からな」
「この世界をですね」
 今度はティンが言ってきた。
「統一してですね」
「救いますね」
「そうする」
「それが私達の戦略ね。けれど」 
 ここでだ、シェリルが言ってきた。
「まだこの世界の危機については」
「全くわかっていない」
「そうだ、本当にな」
 まさにとだ、リーも応えた。
「何もかもわかっていない」
「そうなのよね」
「そのことは私も調べているが」
 リーは学者だ、それだけに調べることは得意としている。だからこの世界を襲い自分達が防ぐべき危機のことも調べているが。
 それでもだ、今の彼はこう言うのだった。
「だがな」
「それでもなのね」
「全くわかっていない」
「今の時点では」
「残念なことにな」
「最近太平洋では出ていない様ですが」
 それでもとだ、マーガレットが言うことはというと。
「巨人達が関係あるのでは」
「あの連中な」
 ハリムも巨人と聞いて述べた。 
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