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夢幻水滸伝

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第九十四話 会議のはじまりその十二

「また食べたい」
「鯉を」
「刺身か唐揚げにしてな」
「鯉こくもいいです」
 太宰は唐揚げを食べつつ微笑んで述べた。
「今度お召し上がりを」
「そうさせてもらう、今は刺身と唐揚げだがな」
「戦が終わればですね」
「その鯉こくも貰う」
 そして食べるというのだ。
「是非な」
「そうだ、そしてだ」
「お酒もよ」
 シェリルは白酒を飲みつつ太宰に話した。
「頂くわ」
「それでは」
「オーストラリアにいるとビールが多いけれど」
「それとワインですね」
「日本酒も素敵な味だから」
「太平洋とアフリカを統一すれば全ての酒が飲める」
 リーもまた白酒を飲みつつ述べた。
「その中にある全てのな」
「それはいいことね、それならね」
「是非共な」
「太平洋とアフリカを統一するわ」
「それもだ」
 ここでこうも言ったリーだった。
「領土も産業もだ」
「出来る限り無傷なままで」
「統一する」
「そうしないとね」
 二人で話すが太宰はその話をサイダーを飲みつつ聞いてだ、内心それならと思った。だがそれは目を伏せて感情を消してだった。
 二人にだ、今度はこう言った。
「美酒美食の後は」
「ええ、少し休んでからね」
 シェリルは太宰が今何を考えていたのかは察していた、これはリーもだ。
 だがそのことはあえて言わなかった、ここで言うと今の親睦を深めることから政の話になりそれは不都合と考えたからだ。政の話は政の話でしたかったのだ。
「それからね」
「かなり飲まれましたので」
 それでとだ、太宰も親睦を話した。
「ここはです」
「観光よりもね」
「お風呂がいいかと」
「今日はね、飲み過ぎたわ」
「足元がかなり不安だろう」
 リーは言った、見ればシェリルの目は完全に酔っている目だ。リーもそれは自覚している。かなり酔っているとだ。
「それならな」
「ここはね」
「少し休むべきだ」
「お酒はね」
 これもというのだ。
「飲むとね」
「それですぐに入浴するとな」
「身体に悪いわ」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「酔いが醒めるまで待ってな」
「入るべきね」
「少なくとも数時間置いてだ」
 そしてというのだ。
「風呂に入ろう」
「ではね、あと日本のお風呂は」
 シェリルはこちらの話もした。
「素敵ね、特に温泉は」
「いいものだな」
「身体も心も奇麗になるわ」
 その両方がというのだ。
「身体も疲れも取れるし」
「そのこともいいな」
「全くだ、だからだ」
 それでというのだ。 
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