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愛しき君へ

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第一章

               愛しき君へ
 クラー=ク=ホーソーンとスコット=ヴォネガットは今はホーソーンの神託でアメリカバージニア州アナポリスに来ていた、ホーソーンは鉄道でアナポリスにヴォネガットと共に来たが駅に降り立ってすぐに笑顔で言った。
「いや、空気がな」
「美味しいというのですね」
「かなりな、やっぱりわいは海の男や」
 バイキングという職業からだとだ、ホーソーンはヴォネガットに明るい顔で話した。トルルの顔がそうなっている。
「そやからな」
「海のある街に来てですね」
「そこで神託があるならな」
 それならというのだ。
「海の関係やとや」
「これ以上はないですか」
「そう思うわ、ここはこっちの世界でも海軍の士官学校の一つがあるし」
 十星連合は多くの将兵を擁している、これは海軍も同じだ。それで士官学校も幾つも存在している。これは軍隊の各種学校も同じだ。
「海の街やで」
「それだけにですね」
「来てよかったわ、ほな早速な」
「神託を探しにですね」
「ギルドに行こうか」
「それが一番確実ですね」
「そやろ、ほな行こうな」  
 そのギルドにとだ、こう話してだった。
 ホーソーンはヴォネガットと共にアナポリスのギルドに素性を隠して旅の冒険者ということにしてギルドに入った。そしてそこで神託を探すと。
 一緒にアナポリスから少し離れた島にある洞窟、塔、古城の三つに入ってアイテムを手に入れることに対して協力して欲しいという依頼があった、ホーソーンはその依頼を見てヴォネガットに話した。
「この依頼がな」
「ホーソーンさんの神託ですね」
「そう思うからな」
 それでというのだ。
「この依頼受けようか」
「それでは」
「ああ、自分はどないするんや」
「同行させてもらいます」
 ヴォネガットは反対しなかった、彼が神託と思うのならという返事だった。
「それでは」
「ほなな」
「はい、依頼を受けますね」
「そうしよな」
 ヴォネガットにこう言ってだった、ホーソーンは彼と共にギルドの事務所の役人に依頼を受けると言った。そしてだった。
 早速依頼主の街の探偵時としてガードマンやモンスター退治を受け持っているエルビス=フレッドリーの事務所に行った、そこにはヴァンパイア族の金髪のロングへアに白い肌そして赤い瞳の青年が二人に話した。端整で知的な顔であり着ている服は白いスーツという恰好だ。
 その彼がだ、探偵の事務所において自分の向かい側のソファ―に座る二人に話した。
「実は私は恋をしていてだ」
「それでこのアナポリスの外れにある島にか」
「惚れ薬の素が一つずつある」
「洞窟、塔、古城にか」
「それぞれダンジョンになっていてな、そう言い伝えられているが」
「三つ共ダンジョンでやな」
「非常に複雑な造りで罠も多く」
 探偵はホーソーンに腕を組んだ姿勢で真剣な表情で話した。
「モンスターも強力なものばかりでだ」
「それでやな」
「誰も近付かない、しかしだ」
「どうしても適えたい恋があるんやな」
「そうだ、向かいの花屋で働いているマリア=ロピカーナ嬢だ」
 その彼女の名前も話した。
「私と同じヴァンパイア族だが」
「好みでか」
「是非彼女と結ばれたい」 
 探偵の返事は強いものだった、これ以上はないまでに。 
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