八条学園騒動記
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第五百十二話 カレー料理その十一
「一気に酔う」
「そうよね、しかし何でそんな飲み方考えついたのかしら」
「たまたまだろうな」
「たまたまなの」
「ああ、酔った軍人さんがな」
洪童は自分の見立てを話した。
「これならとか思ってな」
「それでなのね」
「思いついてな」
「それでそうして飲んでみて」
「それでな」
そのうえでというのだ。
「やってみてな」
「それが韓国軍の間で定着して」
「民間にも伝わってな」
そのうえでというのだ。
「今も残っているんだよ、ただな」
「ただ?」
「韓国の中ではもっと外国に広まって欲しいってな」
「そう思われているの」
「ああ、特にな」
「日本ね」
すぐにだ、ナンシーは洪童に答えた。
「日本に伝わって欲しい」
「そういうことだ」
「韓国の日本への思い入れは凄いわね」
「凄いというかな」
「もう執着よね」
「それもかなりのな」
まさにというのだ。
「何しろエウロパよりもな」
「日本を見ているわよね」
「エウロパは敵だ」
この認識は連合中央政府も各国も同じで韓国も例外ではない、だがそれでも韓国の場合はそこにプラスアルファがあるのだ。
「しかしだ」
「それでもよね」
「とにかく日本を見ていてな」
「対抗意識メラメラよね」
「そうだ、それで韓国のものが日本で認められる」
このことはというのだ。
「もう最高のことだ」
「それで爆弾酒もなのね」
「日本で認められていない」
このことがというのだ。
「それが残念だとな」
「そうなのね、何かね」
ナンシーはここまで聞いてあらためて述べた。
「子供がね」
「何でもかんでもだな」
「気になる相手に知ってもらいたい」
「注目してもらいたいだな」
「そう思うみたいね」
「そうだな」
「あんたも否定しないわね」
「本当にな」
実際にとだ、洪童もどうかという顔で答えた。
「中央政府の金内相への報道もな」
「韓国じゃなのね」
「うちの学園の理事長さんと比べるんだよ」
「理事長さん中央政府の国防長官だからね」
「同じ中央政府の閣僚だからな」
「それでよね」
「かなり意識して比較してだ」
そうしてというのだ。
「報道されている」
「やっぱりそうなのね」
「そしてだ」
「そして?」
「理事長さんはとかくな」
その彼もというのだ。
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