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夢幻水滸伝

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第九十一話 内政の者達その十

「林業はかなりはかどるよ」
「あと電動みたいに自分で動くのな」
「チェーンソーだね」
「ああいうのも考えてるわ」
「是非作って欲しいよ」
 田中はチェーンソーと聞いて若山に話した。
「こちらとしても」
「そやな、そやからわしもな」
「僕達の世界みたいなだね」
「そうした道具考えてるわ、それはな」
「他の産業のものもだね」
「そや、それでや」
 若山は田中に話した。
「今色々なもんをな」
「考えているんだね」
「練丹術とか陰陽道、魔術やな」
「そうした方の技術もだね」
「入れていってるわ」
 錬丹術とは錬金術のことである、アジア圏ではこう呼ぶのだ。これはアジアでは金ではなく不老不死の丹薬を求めて発達した技術だからだ。
「それと科学もな」
「科学もだね」
「そや、けどな」
 ここでこう言う若山だった、ドワーフの髭の濃い顔で。
「科学についてはな」
「今の日本はね」
「今一つやねんな」
「科学は何といってもアメリカだね」
「そや」
 この国だというのだ。
「あの国が一番や」
「けれど将来はだね」
「科学技術も入れてな」
 そうしてというのだ。
「もっとええもん造っていくで」
「楽しみにしておくよ」
「是非な」
 こうしたことを話してだ、そしてだった。
 田中は彼の場所に戻ったが若山も他の部署に行った、彼は房江が取り仕切る建物の建設の部署に行った。
 房江は若山に対してこう言った。
「うちはほんまにな」
「優れた建築道具がやな」
「欲しいんや、大工道具だけやないで」
「理想は、やな」
「重機が欲しい」
 房江は腕を組み真剣な顔で若山に話した。
「ほんまにな」
「あれか」
「そや、クレーンとかブルドーザーとかな」
「重機があったらな」
「わかるやろ、どれだけ楽に家や建物が造られるか」
「高いもんも一気にしかも安全にな」
「造られる」
 まさにというのだ。
「そやからな」
「それでやな」
「重機欲しい、今は列車もあるけれどな」
「列車だけでやな」
「随分助かってるけどな、ものがよおさんすぐに届くから」
 家や建物を築くにもというのだ。
「そやけどな、それも欲しい。あとコンクリートもな」
「欲しいか」
「家は木を使っても不燃にしてな」
 そうした技術を使ってというのだ。
「夏は涼しく冬は暖かく」
「そうした家にするか」
「あと燃えにくくて頑丈」
「まさにコンクリートやな」
「その建物をこの世界でも欲しい」
「よし、ほなな」
「そうした技術もやな」
「開発していく、しかもな」
「大々的にやな」
 まさにというのだ。
「やってくれるか」
「そのつもりや」 
「頼むで、技術もな」
 それもというのだ。 
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