八条学園騒動記
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第五百十話 マルタ騎士団その十二
「今の彼女の娘もそうだしな」
「そう言われると私もよ」
ナンシーもこう応えて話した。
「お兄様な感じのね」
「男の人が好きか」
「年上のね」
「頼れるタイプか」
「そうなの」
実際にというのだ。
「タイプはね」
「そうじゃない人もいるな」
「勿論よ、男の子もでしょ」
「ああ、それぞれでな」
「女の子の好みが違うから」
今洪童が言った様にというのだ。
「本当にね」
「それでな、同性愛もな」
「好みはそれぞれで」
「中にはな」
「そうした趣味の人もいるのね」
「しかもそこにSMも入る」
こちらの趣味もというのだ。
「それで余計にな」
「凄い趣味になるのね」
「そうみたいだな」
「SMね」
そう聞いてだ、ナンシーはこう述べた。
「ちょっと。私は」
「趣味じゃないか」
「ええ」
その通りだというのだ。
「どうもね」
「それは俺もだ」
「あれいいのかしら」
「どうだろうな」
「好色一台男もそうした趣味はない」
SMはというのだ。
「同性愛は好きでもな」
「好色でも正統派だったのね」
「そうみたいだな」
「桁は違っていても」
桁外れの好色でもというのだ。
「それでもな」
「というかああした趣味はわからないわね」
「全くだな」
「痛い思いをするだけでしょ」
SMはというのだ。
「本当にそれだけなのに」
「俺もそう思うがな」
「そうした趣味の人もいるのね」
「ああ、けれどまた言うが」
「あんたはその趣味はないのね」
「そこは言っておくし器が大きくなることにもな」
「関係ないでしょうね」
そこはナンシーも言った。
「本当に」
「そうだな、しかし何かな」
「何かっていうと」
「マルタ騎士団から凄い話にいってるな」
洪童はこれまでの自分達の話を振り返って述べた、そうしてそのうえでこんなことを言ったのだった。
「SMとかな」
「もてることから器のお話になって」
そしてというのだ。
「好色一代男のお話になって」
「それでだからな」
「凄いわね」
「言われてみればそうだな」
「ええ、それとね」
ナンシーはさらに言った。
「あんた思うけれど」
「何だ」
「いや、夢を持ってるなら」
それが好色一代男の様な器の大きな男になることでもというのだ。
「その夢を実現させる」
「そのことをか」
「目指さないとね」
「そうだな、目指すならな」
「やっぱりでしょ」
「ああ、努力してな」
そうしてというのだ。
「目標に辿り着かないとな」
「そうでしょ、それが高みに達するってことで」
それでというのだ。
「器もよ」
「高くなることか」
「そういうことだからね」
「だからか」
「これからも努力しなさいね」
「それじゃあな」
洪童はナンシーのその言葉に頷いた、そしてだった。
彼はナンシーにあることを提案した、その提案はというと。
マルタ騎士団 完
2019・2・2
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