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八条学園騒動記

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第五百十話 マルタ騎士団その八

「好色一代男でもな」
「日本の古典よね」
「江戸時代のな」
 井原西鶴の代表作の一つだ、尚西鶴はこの作品の他にも好色ものを書いていてそちらでも有名な作家である。
「とにかくすさまじい女好きで男好きだ」
「どっちもなのね」
「日本は当時からどちらもよかった」
 勿論この時代もだ。
「何でも大昔からそうでな」
「それ有名よね」
「平安時代にも普通だったそうだな」
「それでよね」
「その作品でもな」
 好色一代男でもというのだ。
「美女美少年それぞれ何千男百と遊んでな」
「これまた桁外れね」
「その主人公を見るとな」
 その桁外れの遊び人の男をというのだ。
「器が違う」
「というかそっちに生涯の目的見出してるわね」
「そうだな、しかし器が大きくてな」
「そういうのも読んで気付いたのね」
「本当にもてる男は器が違う」
「ただもてたいって思ってるんじゃなのね」
「そもそもの器が大きい」
 人間としてのそれがというのだ。
「だからだ」
「あんたもそこでわかった」
「そうだ、もてたいならな」
 本気でそう思うならというのだ。
「器が大きくなれ、そしてだ」
「そう思って努力していたら」
「そちらを目指す様になった、俺もカムイもな」
「そう思うと大きな成長ね」
「あのヒトラーももてた」
 連合では人類史上最悪の悪人の一人とされているこの人物もというのだ。
「当時のドイツ人が馬鹿だったが」
「あんなの選挙で選んでね」
 ナンシーも連合の考えから述べる。
「戦争起こしてね」
「馬鹿だったが」
「ヒトラーがもてたことは事実ね」
「女の人に興味は薄かったが」
 姪をやけに可愛がっていたりエバ=ブラウンとのことがあるがヒトラーはとかく女性との話がない人物だと言われている。
「しかしだ」
「もてにもてたのね」
「下手をすればカエサル以上にな」
「禿の女ったらしね」
 この英雄は連合でもこう呼ばれている。
「あの人以上っていてば」
「人口の半分は女の人でな」
「その半分の人からも圧倒的な支持を得ていたからね」
「それだけヒトラーはもてた」
「そうなるわね」
「いつも女の人からのプレゼントが山積みだった」
 このことは歴史に残っていることである。
「しかしヒトラーはそれを気にしなかった」
「個人としては禁欲的だったのね」
「読書と音楽鑑賞が趣味でだ」
「清潔で質素でね」
「極悪人だが器はあったのは事実だからな」
「極悪人も器がないと駄目だからね」
「あそこまで出来ないからな」
 だからだというのだ。
「器があったのは事実だしな」
「カエサルも器が大きかったしね」
「禿と言われても怒らなかった」
 嫌な顔はしたがだ。
「それも部下の兵士にな」
「それ何気に凄いわよね」
「今は禿の特効薬があるが」
 しかしというのだ。
「昔はないかなら」
「禿げたら禿げっぱなしだからね」
「それで本人はかなり気にしていた」
 若くしてそうなり髪の毛を前にやるのに苦労していたという、それで月桂冠を着けて薄い部分を隠せることに喜んでいたという。 
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