オズのファイター大尉
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第八幕その九
「本当にまだまだ先ですね」
「先だけれど」
カルロスもこう言います。
「これまでも住人の人達と会ってるね」
「虫やホビット、フェアリ―の人達と」
ナターシャはカルロスに応えました。
「そうしてるわね」
「ここから先も色々な人がいるのね」
恵梨香はこう考えました。
「そう思うと物凄く楽しみだわ」
「ここも不思議な場所だね」
神宝は今しみじみと思っていました。
「オズの国の中にあるだけあって」
「そうだよ、だから諦めないで楽しみながら」
大尉は五人にも言いました。
「上に進んでいこうね」
「はい、ただ百メートルでも」
神宝達は穴から外を見て思いました。
「結構な景色ですね」
「そうだね、けれどこれが頂上になるとね」
「もっとですか」
「オズの国が全部見える様なね」
「そんな風ですか」
「あの景色を見ると」
本当にというのです。
「来たかいがあったって思うよ」
「そうなんですね」
「だからね、世界樹に来たからには」
「頂上にですね」
「皆行こうと思うし」
それにというのです。
「大抵の人がね」
「頂上まで行くんですね」
「楽しみながらね」
何千メートルもの高さを昇ってというのです。
「だからね」
「僕達も」
「先に先にね」
まさにというのです。
「行きましょう」
「わかりました」
こうお話をしてでした、また上に昇りました。そうして何度も何度も階段を上がっていって色々な人達と会って。
夜になると寝るのですが。
「温かいからね」
「この中で、ですか」
「寝てもいいんですね」
「テントの中に入らずに」
「ここですぐに寝てもですか」
「いいんですか」
「そうしてもいいの」
世界樹の中ではです。
「葉のところに出ても」
「そういえば」
神宝も言いました。
「ここは温かいですね」
「ええ、そうでしょ」
「オズの国の中でも」
「世界樹は生きていてね」
そうしてというのです。
「その温もりがあるから」
「だからですか」
「温かくて」
それでというのです。
「寝られるわ、ただね」
「ただ?」
「やっぱり毛布は必要よ」
テントの中に入らなくてもです。
「それで暖かく寝ましょう」
「そうして寝るんですね」
「そう、あとね」
ドロシーはさらにお話しました。
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