八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百二十五話 近付く中でその一
第二百二十五話 近付く中で
文化祭開催の日が近付いてきていた、学校全体がそれに向けて準備に余念がなかった。それでだった。
開催数日前になると学園に泊まり込みだ、それで僕はこの日皆に話した。
「うちの学校泊まりやすいよね」
「ああ、寮の奴は寮に帰って寝るしな」
「その面々がかなりいるしな」
海外組に国内でも兵庫県とその近辺から来ている子達以外は皆寮だ。
「俺達自宅組だけだとな」
「スペースも多いしな」
「寝袋も用意してくれるし」
「この学園シャワー室も風呂場も多いしな」
「食いものだってあるぜ」
コンビニもある、そこは二十四時間開店だ。
「だからな」
「泊りやすいよな」
「だから泊まっても心配なしでな」
「やっていけるんだよな」
「そうだよね、寮がね」
特にこれの存在がある。
「いいよね」
「うちの学園七割は寮生だしな」
「生徒の半分が海外組でな」
「残る二割が地方組でな」
「それじゃあな」
「七割はいくから」
その寮にだ。
「だからな」
「それじゃあな」
「残る三割が俺達でな」
「寮にいる奴は寮に戻るし」
「その点が大きいよな」
「この学校はな」
「そうなんだよね、寮があるって」
こうした時にはだ。
「有り難いよね」
「そうだよな」
「どの寮も設備いいしな」
「俺達が入られるのは男子寮だけだけれどな」
「女子寮は無理だけれどな」
「女の子も男子寮入られないしな」
「ただな」
ここでこうした意見が出て来た。
「女子寮って入るものじゃないっていうな」
「ああ、そうみたいだな」
「女の子ばかりでもな」
「というかばかりだとな」
女の子しかいないということが問題らしい、どうにも。
「もう気を抜いてな」
「凄いことになるらしいな」
「恥じらいとかもなくてな」
「色気とか全然ないらしいな」
「それでな」
「汚いらしいな」
「八条荘はそうでもなくても」
僕もこの会話に入って話した。
「結構以上にね」
「汚くてな」
「匂いもきついか」
「そう聞くけれどな」
「実際になんだな」
「そうみたいだよ、女の園っていうけれど」
それでもというのだ。
「汚くて匂いも凄くて」
「入らない方がいいか」
「そんな場所か」
「そうなんだな」
「そうらしいから」
僕も聞く限りだとだ。
「入らない方がいいみたいだよ」
「そういえば男子寮だってそうだな」
「ああ、散らかってるよな」
「結構以上に汚いよな」
「毎日掃除してるっていうけれどな」
「それでもな」
「それでなんだな」
男を特別と考えずにだ。
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