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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第1部~崩壊する楽園~
  第9話『戦士の消失-lost hero-』

これまでの、仮面ライダーディロードは─
「こんなことになんの意味があるんだ!?」
「この国を狙っている国家がどれだけあると思っているのですか!?」
「間違っていることは百も承知です!」
「「ユニゾン、イン」」
「あの二人は捕まえるのにはまだ早い。」

装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─

「おい、劉鳳!おめえがいながらどうしてかなみを守れなかったんだ!答えろ!」
会議室に入ってきた劉鳳を、カズマは胸ぐらを掴んで殴る。
「……それは」
「それは何だよ!さっさと言えよ!」
カズマは怒りを劉鳳にぶつける。
「カズマさん、そこまでにしなさい。」
リンディの言葉を聞きカズマは黙る。
「今は私達で争う余裕はありません。こうしている間にも、ただの一般人も凪風雅によって消されています。そして、凪風雅はそれを人質に私達に揺さぶりをかけてきます。」
「んなことは分かってる。けど、お前らも大切な奴が雅にやられて、黙っていられるんか!?」
「カズマさん、例え黙っていられなくても、それを事件解決に持ち込んではいけません。今、凪風雅と戦っている平井さんとキノさんも、同じ気持ちで戦っています。」
リンディはディロードと戦っているシャナとキノをモニター越しに観ながら言う。
「シャナとキノもかよ…」
次元保護国では、シャナは平井ゆかりとして国民登録されているため、公共の場では、登録名で話をする。

「やっぱり“逆理の裁者”(ベルペオル)のババアを一撃でやりやがっただけあって、俺達の攻撃も効かないな、俺の愛しい“頂の座”ヘカテー。」
「そうですね。ですが、私は貴方の物ではありません。」
紅世の王“千変”シュドナイと同じく紅世の王“頂の座”ヘカテーはいつものやりとりをしながらディロードの攻撃を避けていた。
「さて、さっきから僕の首を狙って狙撃しているキノさん。やはりあなたもエルメスさんを取り返したいのだろう?」
ディロードは遠方からパースエイダー(注:パースエイダーとは銃器。)のフルートで自身の首を狙って狙撃しているキノを見ながらキノに質問する。
「いえ。エルメスが貴方に捕らえられたのはエルメスのミスなので。ボクは、国から頼まれたので貴方と戦っているだけです。」
ディロードの質問にキノは答える。
「そうですか。それにしても、ちまちまと撃たれているのは意外と厄介だ。ここは彼女の出番か。」
【SUMMON RIDE-TOKIDO SAYA-】
ディロードはこの世界と融合しなかった『リトルバスターズ!EX(エクスタシー)』の世界の登場人物である凄腕のスパイ、朱鷺戸沙耶を召喚する。
「朱鷺戸さん、プロのスパイであるあなたに、一つ依頼があります。」
「ふーん。内容と報酬は?」
「先ほどから僕を狙撃している彼女の始末。報酬はこの鍵です。」
「依頼の内容は簡単だけど、その鍵は何?馬鹿にしているの?」
「この鍵はあの一瞬へ戻れる鍵です。既に物語が閉じられてしまった、永遠の1学期。」
「それって、つまり…」
「はい。あなたが求めていた、奇跡の時間です。」
ディロードが説明すると、
「っしゃきたー!みてなさい。こんな仕事ちゃちゃっと片付けて、すぐに理樹君の所に行くんだから!」
沙耶は急にテンションを変えて仕事にとりかかる。
「さて、あっちはこれで安心だから、僕はこの三人をどうやって捕まえるか、だな。」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
ディロードはスラッシュのカードを使う。
「ほう。そちらも本気を出してきたというのか。それなら、こちらもこれでいこう。」
シュドナイは自身の能力を使い、漆黒の甲冑を纏った姿に変身する。
「これならどうだ!」
ディロードはシュドナイに斬撃を放つが、その攻撃は防がれ、
「今だ、ヘカテー。それから“炎髪灼眼”。」
「はい。(アステル)!」
「あんたに言われなくても!悠二は私が取り戻す!」
ヘカテーは杖から弾幕状の攻撃を、シャナは炎の拳でディロードを攻撃する。
「危ない!?」
【ATTACK RIDE-BARRIER-】
ディロードはバリアを使ってシャナとヘカテーの攻撃を防ぎ、
「ここは、これの出番か。」
【ATTACK RIDE-BLUTSAUGER-】
ディロードはロードスラスターにアタックライドのカードをスキャンして、かつてシャナが坂井悠二に渡した片手用大剣型宝具“吸血鬼”(ブルートザオガー)を手に取る。
「さて、一気に行くぞ!」
ディロードは跳びあがり、出来る限りの存在の力を込めてシャナに“吸血鬼”(ブルートザオガー)で斬りかかる。
「しまった!」
シャナは、まさかディロードが自身のいる距離までジャンプしてくるとは考えておらず、不意の一撃に対処が間に合わず、その一撃を受けてライダーカードに封印される。
「さて、このままでは危険だから…」
【CHANGE RIDE-KLARWIND-】
「静かなる風よ、癒しの恵みを運んで…」
クラールヴィントの力を使って、ディロードの変身を解除した雅は、“吸血鬼”(ブルートザオガー)を使用するために使った存在の力を完全回復する。
「あのミステスのガキが使う宝具で一気に決着を着け、回復の魔術を隙なく使用して削った命の回復も同時に行うとは、流石は装填の守護者だ。」
シュドナイは雅の戦い方に評価をしていた。

一方、沙耶の方は─
「あんた、なかなかやるじゃないの!」
「いろいろな国を旅してきましたので。」
「そうなんだ。じゃあ、やっぱり死にかけたこともあるの?」
「そうですね。ボクの生まれ故郷で、一度。それから、ボクを救ってくれた旅人の御家族の家で、一度。」
「そうなんだ。どうりで強いわけだ。でも…」
沙耶は弾を湯水のように、キノは着実な一手を決めるように銃撃戦を行いながら話していた。
「私は、絶対に負けられない!私はプロのスパイだから!」
沙耶は腕の裾に隠していたマシンガンを取り出してキノを撃つが、間合いが悪く、キノに当てられない。
「そう言えば、雅さんが貴方に見せていたあの鍵は、一体何ですか?」
「あれはね、私の世界にとって大切な鍵でね、永遠に終わらない1学期に行けるの。」
「終わらない1学期、貴方は学生ですか?」
「ううん、違うわ。」
「それでは、どうしてその鍵が必要なのですか?」
「私が学園生活を送るには、どうしてもそこじゃないといけないの。」
「ではどうして、その世界にこだわるのですか?」
キノは話の核心に迫る。
「朱鷺戸沙耶っていう名前は、本当の名前じゃなくて、私の好きなスパイ漫画のヒロインの名前なの。私の本当の名前はね、あやっていうの。」
「では、あやさんはどうしてそのことをボクに話したのですか?」
「あなたは、誰かを愛したことってあるかしら?」
「いいえ。」
「誰かを愛する事ってね、呪いみたいなもので、結ばれないと、ずっと呪われたままになっちゃうの。でもね、それと同時に、もの凄く心を熱くさせるの。」
「では貴方は、その好きな誰かの所へ行きたいのですか?」
「それは理由の一つ。あなたはこれから私に殺されるから話すけど、あやって女の子はね、もうこの世界のどこにもいないの。」
「つまり、貴方は霊体ということですか?」
「そう。あの日、ある山道の工事に医師として動向した時にね、土砂崩れに巻き込まれて死んじゃったの。でもね、その場所で、偶然にも私の初恋の男の子が事故にあって、みんなでその子を救うために、1学期を繰り返す世界が生まれたの。私はその世界に迷い込んで、偶然にもその世界を作った人も読んでいた漫画の、朱鷺戸沙耶のふりをして、その子に近づいたの。だけど、その世界はもう、壊れる寸前でね、その世界のマスターは、私の魂を救うために、私の願いを叶えようとしてくれた。」
「では、そんな貴方が、どうしてその世界へ?」
沙耶の真実を知ってもなお、キノは平静を保って沙耶に質問する。
「だって…そこじゃないと…理樹君と一瞬に居られないもん!私は既に死んじゃっている。でも理樹君が死んで私に会えるまであと何十年あるの!?そんなに待っているなんて、私には無理!」
「ですが、その世界へ行っても、貴方に幸せはないと思われますが。」
「そんなの解っている!理樹君を殺そうとする所から始まって、一緒にスパイごっこをして、最後には細菌兵器で死んで、それが巻き戻って小さい頃に戻って、その十年後に事故で死んで、それを繰り返すことになっても!私には、もうそうするしか、理樹君と青春を謳歌する方法がないんだから!だから、まずはあんたを殺して、報酬を手に入れる!」
沙耶は戦闘機搭載用ガトリングを持ち出し、がむしゃらに弾を放つ。流石のキノでも、特殊ガトリングの弾幕、避けることは出来ず、カードに封印される。
「さ、これでいいんでしょう?早く鍵を渡して。」
沙耶はキノのカードを雅に渡す。
「ありがとうございます。それでは。」
雅が沙耶に鍵を渡すと、沙耶は綺麗な光の粒子となって消え、沙耶のカードは完全に消滅する。
「向こうが片付いたなら、あとはこちらだけか。」
【CHANGE RIDE-BLAYBUCKLE-】
「変身!」
[turn up!]
雅は仮面ライダーブレイドに変身する。
「装填の守護者、これまでの戦いで、お前の目的は解った。そういうからくりだったか。俺達はここら辺で退場しよう。そうだろう?俺の大切な“頂の座”ヘカテー。」
「私はあなたの物ではありません。しかし、あなたの言うとおりですね。」
シュドナイとヘカテーは、雅の目的を知ると、笑いながら降伏の意思を見せる。
「ありがとうございます。」
[kick tundra much lightning sonic!]
「ハァッ!」
ブレイドはライトニングソニックをヘカテーに放ち、ヘカテーをライダーカードに封印し、
[absorb queen!evolution King!]
キングフォームに変身する。
[loyal street flash!]
「あなたで、最後です!」
ブレイドは必殺の砲撃を放ち、シュドナイを封印する。本来、シュドナイは真名である千変が示す通り、個たる姿を持たず、存在の炎も自由に動かすことが出来るが、ロイヤルストレートフラッシュは対象に肉体を包むように放たれるため、いくら存在の炎を動かしても、確実に対象を捉えることが出来た。
「国を観る旅人の世界、炎髪灼眼の倒滅者の世界、捕まえた。」
雅は、変身を解除してシャナ達のカードを拾うと、マシンディローダーに乗って移動した。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「流石に、もって2分が限界か。」
「行くぜ行くぜ行くぜ!」
「さあ、お前の罪を数えろ!」
「Jパワーが反応しない!?」
「それ以上の詮索はお断りです。」
次回『脅威のGクラス』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
朱鷺戸沙耶:朱鷺戸沙耶を召喚するカード。現在は消滅し、再入手不能。
クラールヴィント:ディロードライバーをクラールヴィントに変えることで、騎士甲冑の展開とクラールヴィントの魔法を使用可能にするカード。
“吸血鬼”(ブルートザオガー):ロードスラスターを“吸血鬼”(ブルートザオガー)に変えるカード

撃破世界一覧
生徒会役員共
変身忍者嵐
仮面ライダーオーズ
人造人間キカイダー the animation
仮面ライダー 剣
仮面ライダー555
仮面ライダーBLACK RX
仮面ライダーアマゾン
生徒会の一存
仮面ライダー響鬼
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仮面ライダー
仮面ライダーカブト
仮面ライダー(スカイライダー)
仮面ライダースーパー1
真・仮面ライダー~ 序章プロローグ~
キノの旅~the beautiful world~ ←new
灼眼のシャナ ←new

ここからは『リトルバスターズ!EX(エクスタシー)』沙耶ルートに関する自己考察となります。
まず個人的な見解ですと、
沙耶は最後に細菌兵器の部屋に入って自殺→恭介がマスター能力を使って虚構世界の分岐を作って理樹と遊んでいた頃のあやの時間を構築してタイムワープ→しかし、あやが親の都合で日本を離れる未来は変えられない→十年後、再び日本に戻るが、虚構世界の構築のために死ぬ未来は変えられない→理樹と出会い沙耶ルートがスタート→何度も秘宝探検を行う→沙耶は最後に細菌兵器の部屋に入って自殺→恭介が(以下略
というループを繰り返しているというのが考察です。勿論、反論等は受け付けております。 
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