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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百二十一話 運動会が終わってもその十二

「その決められた処罰よりもね」
「そうだったんだ」
「大抵は罪一等か二等減じられたんだ」
「じゃあ死罪って出ても」
「まず死罪にならなくて」
 あまり酷いと現状維持ということでそうなる。
「遠島とかでね」
「済んでいたんだ」
「それがあの人はね」
 井伊直弼という人はだ。
「自分で悪く言えば都合よく解釈して」
「死罪にしていったんだ」
「沢山の人をね」
 吉田松陰や橋本佐内といった人達をだ。
「そうしってね」
「悪名高いんだ」
「うん、もう幕末ものだと」
 それこそだ。
「誰からも忌み嫌われるね」
「究極の悪役だね」
「それだけに死ぬ場面は見せ場だよ」
「桜田門外の変だね」
「その時がね」
 まさにだ。
「歴史の転換点でもあるし」
「そこで殺されて」
「江戸城の正門のところだったし」
 よりによってだ。
「堂々と暗殺されて首も取られて」
「そうして殺されたから」
「幕末の重大事件の一つで」
「ドラマとかでも有名な見せ場だね」
「うん、そこであの人が死んで」
 まさにだ。
「観る人も結構やったやったってなるみたいだよ」
「それだけ嫌われているんだね」
「実際にその時もそうだったみたいだし」
「生前から評判悪い人だったんだね」
「かなりね」
 本当にそうだったから凄い。
「専横が酷くてあれこれ怒って猜疑心も深くて」
「やりにくい人だったんだね」
「人をやたら処罰したし」
 その中に死罪も多くあったし蟄居も乱発していた。
「そんなのだから人望もなくて」
「それで暗殺されてもだったんだ」
「大名、畑本の人達だけじゃなくて」
 その中には多くの幕臣の人達もいた。
「江戸の人達もね」
「大喜びだったんだ」
「色々言われていたよ」
「本当に嫌われていたんだね」
「当時桜田門のところでは大騒ぎだったんだ」
 その当日だ。
「大名行列を観て楽しむ人が江戸には多かったけれど」
「そんな楽しみもあったんだ」
「うん、どの家がどんな家紋でどんな行列かを観て楽しむ」
「鉄道マニアみたいな感じ?」
「近いかもね」
「ああした感じでなんだ」
「観ている人達がいたんだけれど」 
 桜田門外でだ、そこにはお店もあって大名行列の人達の方も自分達をどれだけ診せるかに腐心していたらしい。
「その人達の前でね」
「堂々と暗殺されたんだ」
「あっという間の出来事だったそうだけれど」
「そのあっという間にだね」
「殺されたんだ」
 井伊直弼、この人がだ。
「撃たれてから刺されて籠から引き摺り出されて」
「止めかな」
「それで首を刎ねられてね」
 これまた人前でだ。
「殺されたんだ」
「凄い生々しいね」
「言うなら白昼堂々のテロだからね」
 今風に言うとこうなると思う。 
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