八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百二十話 運動会が終わってその五
「何を見てるのかな」
「嘘を嘘と見抜けないとな」
「やっぱり駄目だよな」
「その時点でな」
「もうな」
「そうだしね」
それにだ。
「ああした人達は当選させたら駄目だね」
「絶対にな」
「駄目な人を駄目だって言わないとな」
「世の中よくならないしな」
「うん、そしてS組の人達はね」
運動会で優勝したこの人達もだ。
「やっぱり努力しているんだよ」
「それが実ってな」
「優勝しているんだな」
「それもぶっちぎりで」
「そうなったんだな」
「そうだね、ならね」
答えはもう出ていた。
「僕達もね」
「頑張らないとな」
「自分達のしていることでな」
「S組も優勝していてな」
「特進クラスは模試じゃトップ独占だしな」
「それじゃあな」
「俺達だってな」
「うん、努力して」
そうしてだ。
「今以上によくならないとね」
「だよな、俺達のしていることでな」
「人間努力は絶対に結果が出るからな」
「駄目な奴は何しても駄目じゃないしな」
「その言葉間違いだからね」
駄目な人は何をしても駄目とかいう言葉はだ。
「それこそ努力の否定だよ」
「そんなこと言う奴こそ駄目だよな」
「自分はじゃあ何なんだってなるよな」
「最初は誰だって駄目だろ」
「歌だってな」
今歌っているけれどだ、最初は凄く音痴な人だっている。歌手の人もデビュー当時と今で全然違っていたりする。
「歌ってレッスン受けるとな」
「上手になるしな」
「最初は駄目でもな」
「よくなるものだろ」
「努力次第で」
「そうなるから」
歌以外の何でもだ。
「もうね」
「駄目な奴とか言う奴こそ駄目だな」
「努力を否定する奴が」
「やっぱり人間努力だな」
「努力してこそだな」
「そこからだよな」
「そうだよね、僕の家の人でね」
僕は皆にあらためて話した。
「畑中さんって人いるけれど」
「お前の執事さんだよな」
「前の戦争で士官だったっていう」
「その人だよな」
「もうかなりのお歳だけれどね」
九十歳になっておられるがまだまだ働いておられることも凄い。
「あの人剣道の達人でもあるから」
「ああ、直新陰流な」
この流派の名前が出て来た。
「あの流派の免許皆伝だよな」
「うん、そうなんだよね」
「あの流派って薩摩藩のお家芸でな」
薩摩藩といえば示現流だがこの流派もそうだったのだ。
「勝海舟さんもやってたんだよな」
「あの人も免許皆伝だったんだ」
その直新陰流のだ。
「十一キロの木刀毎日千回二千回って振るから」
「凄いな、おい」
「十一キロかよ」
「それを千回二千回か」
「それも毎日」
「畑中さんそこにスクワットも入れてるよ」
足腰の鍛錬もだ。
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