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不思議な少年

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第一章

                不思議な少年
 マーガレット=マンスフィールドとテレサ=レイエスはこの時マーガレットの神託でニュージーランドのオークランドから少し離れた鉱山の傍にある街に来ていた、そこでマーガレットは街に入るとまずはテレサを連れてだった。
 街のレストランに入った、そこでキーウィをふんだんに使った甘酸っぱい味のサラダとラムチョップを出してもらって二人で食べた、他にはポタージュやジャガイモを茹でたものもある。
 中でもキーウィのサラダとラムチョップを見てだ、マーガレットはテレサに対してにこりと笑って話した。
「やっぱりあれやね」
「ニュージーランドはか」
「この二つがないとな」
「ニュージーランド料理ではないか」
「もうほんまにな」
 それこそと言うのだった。
「キーウィは我が国の代名詞にもなってるし」
「鳥の方もやな」
「そや、あの鳥のキーウィもな」
 こちらもというのだ。
「我が国の象徴でや」
「大事にされているな」
「うちはニュージーランドの棟梁やったけど」
 マーガレットはこの世界のことも話した。
「その時でもな」
「キーウィは大事にしてたか」
「自然環境は大事にしてたけど」
 その中でというのだ。
「動物愛護の中で」
「キーウィもか」
「大事にしてて、今もな」
「マーちゃんがニュージーランド担当だしな」
「それでやねん」
 まさにというのだ。
「この辺りのことはな」
「治めていてだな」
「今もそれはしっかりしてるで」
 環境政策の一環としてというのだ。
「キーウィ大事にしてるで」
「そうだな」
「それで食べる方の」
 つまり果物の、というのだ。
「キーウィもな」
「大事にしているか」
「そやねん、そして羊もな」
 マーガレットはこちらの話もした。
「勿論な」
「この国は牧羊の国だからな」
「こっちの世界でも人より羊の方が多いで」
 そうなっているというのだ、尚二人が起きた世界でのニュージーランドでは人口三百万に対して羊は七千万だ。
「それで毛を取って」
「そしてだな」
「肉もや」
 今食べているそれもというのだ。
「沢山あるさかいな」
「私達もだな」
「食べような」
「そして食べてからだな」
「ここに私の神託があるし」
 それでと言うのだった。
「それに向かおうな」
「わかった」
 テレサは微笑んでだ、そのうえでだった。
 マーガレットの言葉に頷きキーウィのサラダもラムチョップも食べた、そしてポタージュもジャガイモを煮たものも食べた。デザートはキーウィではなくケーキだった。
 そうしたものを食べてそうしてだった、二人は街を歩いて神託を探したがこの街は相当な埋蔵量を誇る錫の発掘で賑わっていて。
 治安もよく穏やかな感じだった、だがそれでもだった。 
 一人のホブゴブリンの男の子が街の東側を見ていた、マーガレットは少年のその視線に気付いて彼に声をかけた。見れば九歳位のジーンズにシャツといった格好だ。 
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