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殺し合う者達

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第三章

 その冴えてくる感覚を感じつつだ、テレサはマーガレットに話した。
「私達は違う」
「そやね、特に今回テレサちゃん冴えてるな」
「先に気付いたからか」
「そや、術にな」
「何か特別な術だが」
 それでもとだ、テレサはマーガレットに応えて述べた。
「微かに感じた」
「私も気付いたけど」
「私より後だったな」
「一瞬やけどな」
「そうだ、あれはだ」
 まさにとだ、テレサはさらに述べた。
「古代の術だ」
「今は使われてへん」
「そうだ」 
 まさにと言うのだった。
「あの術はだ」
「この世界の遥か昔のな」
「かなり古くにあったなな」
「そうした術で」
「今はな」
 到底と言うのだった。
「最早記録にもだ」
「かなり古い文献にしか残ってない」
「そうした術だ、私もだ」
 彼もと言うのだった。
「あれが暗殺に使うものでなかったらな」
「すぐにはわからんかったん」
「そうだ、そしてマーちゃんも」 
 テレサはマーガレットをさりげなく仇名で読んで話した。
「スパイやないと」
「スパイも暗殺を行うことがあるさかい」
「それでわかったな」
「そや、それでもな」
「アサシンは暗殺が生業だ」
 シーフ系の職業の中でもこちらに特化した職業だ、忍者よりもそうした行いを得意としている職業なのだ。
「それに私は星の者でな」
「それでやな」
「そうだ、だからだ」 
 それでと言うのだった。
「わかった」
「それでやな」
「そうだ、あれはフィリピンのある部族が使っていた」
「暗殺用の術やね」
「あの術を仕掛けるとな」
「仕掛けられた相手が相手を殺そうと」
「そして殺したい者をだ」
 その者をというのだ。
「殺す」
「そうした術やね」
「あの術を人知れず使い」
 そしてとだ、テレサはマーガレットにさらに話した。
「殺していく」
「周りくどい術やね」
「しかしだ」
 それでもとだ、テレサはさらに話した。
「それだけにわかりにくい」
「そやからやね」
「今回の事件も私達でないとな」
「特にテレサちゃんやないと」
「すぐにわからなかった」
「けれどわかったさかい」
「後はこの術を使うのは誰か」
 テレサは今度は術からそれを使う者の話になった。
 それでだ、こう言ったのだった。
「一体な」
「それやね、術のことがわかったから」
「次は使う者だ」
「大昔のフィリピンにあった術やね」
「三千年は前のな」
 この世界においてのだ。 
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