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オズのファイター大尉

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第四幕その五

「身分が高い人には厳しくて偉そうにしていたっていうんだ」
「あっ、そのことはね」
 大尉が言ってきました。
「関羽さんが仕える人が一人だったからだね」
「はい、劉備さんが主で」
「主の人に絶対の忠義を誓っていたね」
「そこも関羽さんの凄いところなんです」
 その忠義の篤さのお話も残っています。
「何があっても劉備さんを立てて守ろうとしていました」
「それが出てね」
「偉い人にはあえてですよね」
「態度が悪かったけれど」
「オズの国では名士はいても」
「偉い人は言うならね」
「オズマ姫だけですね」
 オズの国の主である彼女だけだというのです。
「だからですか」
「そう、関羽さんもオズマ姫の素晴らしさを認めてくれてね」
「そのうえでオズの国におられるから」
「だからだよ」
 それ故にというのです。
「関羽さんは誰に対してもね」
「優しいんですね」
「そうだよ、あの人は守るべき人にはね」
「物凄く優しい人ですよね」
「そして武器を持たない人には」
 そうした人達にはといいますと。
「例え何があってもね」
「あの青龍偃月刀を向けないです」
「そうした人だね」
「そう言われていて」
「その通りの人だったね」
「その関羽さんとお会い出来て」
「君は本当に嬉しいだね」
「この中華街に来て一番です」
 何といってもという感じでの言葉でした。
「嬉しいです」
「そうだよね」
「出来れば関羽さんと握手をするか」
 今ふと思いついた神宝でした。
「後はです」
「サインかな」
「そうしてもらうべきだったかも知れないですね」
「そうね」
 ここでドロシーも言いました。
「今思うとね」
「惜しいことしました」
「私は前に貰ったけれど」
 関羽さんのサインをというのです。
「凄く立派な字で筆でね」
「サインしてくれたんですね」
「ええ、じゃあ神宝も」
「またお会いしたら」
 その時にというのです。
「握手をしてもらって」
「サインもしてもらって」
「そして」
 そうしてというのです。
「もっとお話したいです」
「そうよね、じゃあ」
「また関羽さんとお会いする時を楽しみにしています」
「そうしていてね。さて」
「はい、次はですね」
「中華街を出たら」
 その後はといいますと。
「さらにね」
「世界樹の方にですね」
「行くわよ、その途中もね」
 道中もというのです。
「面白い物事が一杯あるから」
「そのこともですね」
「楽しみにして」
 そうしてというのです。
「進んでいきましょう」
「わかりました」
「じゃあ服はお土産にして」
 今ドロシ―達が着ている中国の服をです。 
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