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オズのファイター大尉

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第四幕その二

「君達のことは知っているんだ」
「オズの国の住人だったら」
「君達を知らない人はいないよ」
「だから関羽さんもですか」
「会いたいと思っていたよ」
 関羽さんは神宝達に笑顔のままお話します。
「そして今ね」
「その機会が来たんですね」
「そうだよ」
「それじゃあ」
「お会い出来て光栄だよ」
 オズの名誉市民である神宝達五人にというのです。
「そしてこれからはね」
「何かあればですね」
「宜しくね」
「こちらこそ」
 五人は関羽さんに笑顔で応えました、そしてです。
 五人はそれぞれ関羽さんに自己紹介をしました、それは関羽さんも同じでした。
「私は姓は関、名は羽字は雲長というんだよ」
「それで主の方はですね」
 ジョージが尋ねました。
「劉備さんですね」
「義兄弟でしたね」
 カルロスはこのことを言いました。
「張飛さんと三人で」
「それでずっと三人一緒で」
 ナターシャもこのことを知っていて関羽さんに尋ねます。
「戦ってこられましたよね」
「そうして神様になって」
 最後に恵梨香が言いました。
「今はオズの国にもおられるんですね」
「全部君達の言う通りだよ」
 まさにと答えた関羽さんでした。
「懐かしいね、今となっては」
「そしてオズの国では」
 大尉も礼儀を以て応えます。
「今や」
「うん、こうしてね」
「関帝廟そして中華街に」
「オズの国を巡っているよ」
「そうされていますね」
「実は屋敷もあって」
 お家もあるというのです。
「そこで暮らしてもいるよ」
「そのお家は何処に」
「この国にあるのだよ」
「マンチキンにですか」
「そう、そしてね」
「オズの国を巡ってますか」
「赤兎馬に乗ってね」
 愛馬であるこの馬に乗ってというのです。
「そうしているよ」
「あの馬に乗って」
「見事な馬だよ」
 関羽さんは大尉ににこりと藁って赤兎馬のお話もしました。
「まさに一日千里を走る」
「そうした馬ですね」
「この時代で言うと」
 ここで関羽さんは少し考えてから答えました。
「四百キロ位をね」
「一日で、ですね」
「走ってくれるからね」
「そうですね」
「それも日中でだよ」
「馬としては凄いですね」
「木挽きの馬にも負けないかな」
 赤兎馬の速さたるやというのです。
「それ位かな」
「馬で一日四百キロって」
 トトもその距離を聞いて言います。
「相当だよね」
「ええ、ちょっとそれだけ進むことは」
 ドロシーもトトに応えて言いました。 
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