八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十六話 運動会のはじまりその三
「準備体操しないと」
「注意一秒怪我一生」
「準備体操そんなに時間かからないしな」
「怪我をしない為にも」
「緒方さん復活して本当によかったぜ」
そんな大怪我を乗り越えてだ、それが出来たのもこの人の尋常ではない精神力があったからだろう。
けれどだ、本当に大怪我をする前にだ。
「じっくりやっていこうぜ」
「身体伸ばしていこうな」
「調子悪いと思ったら余計にな」
「身体ほぐそうぜ」
「そうしていこうぜ」
まさにとだ、僕達は話してだった。
最初から最後まで成宮君のリードに従って準備体操をした、皆ジャージ姿のままだった。けれどその下には膝までの半ズボンとかを穿いている。
僕も同じだ、それで皆に話した。
「競技まではジャージでいいよね」
「ああ、それまではな」
「その方が冷えないしな」
「今日結構寒い感じするしな」
「その方がいいだろ」
「そうだよね」
皆のその言葉に頷いて応えた。
「じゃあ暫く穿いておくね」
「俺達だってそうするな」
「競技の時は流石に邪魔だけれどな」
だから脱ぐにしてもだ。
「今はいいだろ」
「じゃあ穿いておいてな」
「その時に脱げばいいさ」
「とりあえずな」
「そうするね、それと」
僕はさらに言った。
「上も着ておかないとね」
「やっぱり今日寒い気がするしな」
「上も着ておかないとな」
「さもないと身体冷えるからな」
「身体冷えたらね」
スポーツをするにはだ。
「よくないからね」
「身体が固くなって動きにくくなってな」
「そこから怪我もするしな」
「痩せ我慢するなんて禁物だぜ」
「根性論で寒さに我慢しろって馬鹿だからな」
「そうだよね、身体は冷やすな」
僕もこう言った。
「スポーツの鉄則だね」
「ああ、そうだよ」
「だから普段はジャージ着ておこうぜ」
「それで身体温めておこうぜ」
「競技に出るまでな」
「そうしていこうね」
僕は皆の言葉に頷いた、そうしてそれぞれの競技がはじまるのを待っていた。だがその間に隣のクラスからこんな話が出ていた。
「今はどの学校も半ズボンだよな、体育の時」
「それかスパッツだよな」
「そうした服で体育の授業するしな」
「今だってな」
運動会の時もというのだ。
「やっぱりな」
「半ズボンだよな」
「男も女も」
「半ズボンかスパッツだな」
「それかジャージだな」
「昔は女の子ブルマだったっていうけれどな」
「何処にもないな」
今はというのだ。
「漫画とかじゃ出て来るけれどな」
「あるな、実際にはないけれど」
「俺見たことないぜ」
「俺もだぜ」
「それでも陸上部は違うな」
陸上部の部活の話が出て来た、ただうちの学園では違う。陸上部の女の子は半ズボンのユニフォームだ。
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