八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十五話 仮装競争で聞いたことその十一
「決して」
「はい」
僕は畑中さんに素直に答えた。
「そのことは注意します」
「お願いしますね」
「怪我をすれば元も子もないですしね」
「一生のものである場合もあります」
「アキレス腱とかやったら」
「もうそれで、です」
アキレス腱切断にでもなればだ。
「走れなくなります」
「そうですよね」
「そうした怪我もありますので」
「怪我には注意ですね」
「はい、それも出来れば常にです」
「注意して」
「まずは怪我をしないことです、怪我が多いとスポーツ選手も」
この人達もというのだ。
「困りますね」
「本当にまずは怪我をしないことですね」
「このことが第一ですね」
「そうですよね」
「剣道もまた然りです」
畑中さんが齢九十になっても毎日励んでいるこちらもというのだ。
「まずはです」
「怪我をしないことですね」
「ですから私も鍛錬の最初はです」
「準備体操されてますね」
「それをしっかりと行い」
そしてというのだ。
「最後も整理体操をしてです」
「身体を整えてですね」
「毎日励んでいます」
そうしているというのだ。
「私も」
「だから畑中さんもですね」
「はい、怪我をしたことは殆どありません」
「そうですよね」
「打たれた怪我はあります」
剣道には付きものだ、防具はしていても防具のある部分だけが打たれるとは限らないのだ。稽古や試合の中で。
「ですが筋や靭帯、腱はです」
「痛めたことはないですか」
「はい、師に言われまして」
「練習の前と後はですね」
「身体をほぐして整えよと」
その様にというのだ。
「言われていましたので」
「実際にですね」
「準備体操、整理体操をして毎晩柔軟体操もです」
ストレッチもというのだ。
「しています」
「身体を柔らかくされていますか」
「身体は柔らかいに越したことはありません」
運動を行うならというのだ。
「それならです」
「柔軟体操もですね」
「すべきです、とかく身体はまずはです」
「ほぐすべきですね」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「私もこれまで大きな怪我をしたことはないです」
「今までですか」
「十代から剣道の鍛錬をしていますが」
それでもというのだ。
「一度もありません」
「そうですね、じゃあ僕も」
「はい、宜しくお願いします」
「準備体操は忘れないで下さい」
「そうして身体を整えて」
そうしてというのだ。
「運動会頑張っていきます」
「その様に。金田正一さんですが」
四百勝した大投手だ、言うまでもなくその勝利数は日本記録だ。
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