八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十五話 仮装競争で聞いたことその六
「大きさもあったね」
「当時一五四か一五五で一七五だとね」
「どう考えても目立つわね」
「というか昔の日本人本当に小さかったのね」
「平均がそれだけって」
「そうなんだ、信玄さんは大柄なイメージがあるけれど」
ゲームのせいだろうか、二メートルはあって見事なお鬚を生やした見るからに剛毅な名将という感じだ。
「実際はね」
「そんなになのね」
「大きくなかったのね」
「伊達政宗さんもそれ位だったから」
あの有名な具足からわかるのだ。
「一六〇位でね」
「当時では普通位でも」
「あくまで普通ね」
「そんな目立つ程じゃなかったのね」
「背のことでは」
「そうなんだ、本人気にしていたっていうし」
服とか具足は伊達男という言葉にある通りかなり気を使っていても背がそれ程高くないことをだ。尚顔は結構よかったらしい。
「背はね」
「あの人も普通だったのね」
「当時の人の背では」
「そうだよ、ゲームとかではすらりとして結構背があるけれど」
「実際はっていうと」
「それ位なのね」
「あの人の具足見るとね、それとね」
僕はここで日本から話題を変えた、その話題はというと。
「バイキングって大きなイメージあるね」
「大男ばかりってね」
「今も北欧は大きな人多いし」
「あとドイツもよね」
「あの辺りは大柄な人多いわね」
このことはこの学園でもだ、北欧やドイツそれにロシアといった寒い国から来ている人が一番背が高い。アメリカ人よりも高い位だ。
「だからバイキングもね」
「大きかったわね」
「当時襲われた人達が大きいって言っていたけれど」
しかもよく食べたという、けれどシェークスピアの表現はあの人独特の大袈裟な表現だと思う。木に実っている林檎全部とか羊一頭とか一人で食べられない。何日かかけて食べるのなら納得出来るにしても。
「一七〇位だったよ」
「小さいわね、思ったより」
「一七〇位だと今の北欧じゃ小柄ね」
「けれど当時の欧州だと」
「凄く大きかったのね」
「そうみたいだよ、ローマ人も小柄だったし」
このことも残っている鎧からわかる。
「ナポレオンの頃のフランス人の平均身長一六〇だし」
「当時の日本とあまり変わらないわね」
「然程ね」
「やっぱり栄養の関係で」
「それで小さいのね」
「そうなんだ、むしろナポレオンはね」
よく小さいと言われるこの人はだ。
「一六四か一六七だったっていうから」
「高い方ね」
「当時だとね」
「あの人頭が大きくてね」
それで頭身は短かったらしい。
「周りの将軍とか近衛兵が大きい人ばかりだったから」
「小さく見えたの」
「そうだったの」
「そうみたいだよ、近衛兵が一七八以上だったから」
それだけの背丈が入隊条件だった。
「その中にいたら」
「小さく見えた」
「それだけなのね」
「モーツァルトは一五八だったしね」
ナポレオンより一世代位前のこの人はだ。
「お国は違うけれどね」
「ナポレオンより小さいわね」
「今だと日本の女の人並ね」
「小さいわね」
「そうよね」
「そしてナポレオンはね」
当時のフランスの中ではだ。
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