八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十四話 運動会が近付きその七
「それでお金を稼がせるんだ」
「そんな場所あるのね」
「うん、何でも借金重ねた人が放り込まれるらしいよ」
ヤミ金とかでだ、もっともこれは噂や漫画で聞いた話だ。
「それでお金を稼がせてね」
「借金を返させるの」
「そうみたいだよ」
「日本にもそうした場所あるのね」
「何処でもあるかな」
そうした非合法な場所はだ。
「それで日本にもね」
「あるのね」
「そうみたいだよ」
この目で見たことはないから確かなことは言えない。
「どうやらね」
「それでそうした場所になの」
「一生入れて」
普通のタコ部屋は借金を返したら出られるそうだけれどだ。
「そうして世に出すべきじゃないよ」
「また世に出たら悪いことするから」
「だからね」
まさにそれが理由でだ。
「そうした先生はヤクザ屋さん並にね」
「厳しく取り締まらないと駄目ね」
「そう思うけれどね」
それがだ。
「上手にいかないんだよ」
「そうなのね」
「最近になってやっと結構言われる様になったから」
昔は行き過ぎた校則が問題になっていた、けれど問題のある教師その校則を定める人達のことは言われなかったのだ。
「これまではね」
「野放しで」
「ほぼね、それでネットが出て来て」
このことはマスコミの悪事と同じだ。
「それで言われだしたから」
「最近問題になって」
「それでだから」
「まだまだ問題の解決ははじまったばかりね」
「昔は学校の先生イコール名士だったから」
聖職者であってだ。
「そのイメージを持ってる人多いんじゃないかな」
「実は違うのに」
「先生だって人間でね」
そもそもこの問題がある、人間いい人もいれば悪い人もいる。人間とは実に不完全で不安定なものであるから。
「変な人もいて倫理とかの教育もね」
「受けてるとか限らないのね」
「普通の宗教や哲学から学んでいるのならともかく」
そうした倫理観を備えているなら別だけれどだ。
「日教組にそんなのないから」
「労働組合よね」
「マルクス主義っていうか北朝鮮の主体思想に近い考えのね」
「主体思想ってあの」
「北朝鮮の思想だよ」
そのお題目は正直どうでもいい、その実態たるやあの国の世襲制の共産主義なんていう訳のわからないものを正当化する代物だ。
「階級のある共産主義のね」
「共産主義って階級ないでしょ」
「その筈だけれど」
あのソ連ですらある程度は守っていたことなのにだ。同志という共産党員同士を呼び合う言葉も階級はないという意識の表れだ。
これが北朝鮮だと同務になる、学友同士とかに使われていた呼び方だという。そしてあの将軍様にだけ同志と呼ぶ。このこと自体がもう共産主義にしてもおかしい。
階級のある世襲制の共産主義、そんな奇怪な代物の国の教育を理想とかいう委員長がいた組織の思想や哲学、倫理なぞそれこそ知れたものだ。
僕は心の中で思いながらラブポーンさんに話した。
「そうした思想でね」
「訳がわからないわね」
「共産主義だけれど王制だから」
その実やだ。
「しかも封建制の」
「階級がある」
「奴隷までいるね」
あの国で言う敵対階層がそれだ。
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