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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百十三話 明るい宗教その十一

「あと九州だと佐賀かな」
「佐賀?」
「長崎の南にあるね」
 僕は佐賀県の話もした。
「あそこもね」
「マイナー扱いなの」
「九州の中だとね」
「そうなの」
「何しろ県民の数だってね」
 あるアニメでの話だ。
「どれだけっていう話になって」
「どれだけなの?」
「ちょっとって言われたんだ」
「ちょっとなの」
「うん、そう言われたんだ」
「正式な数も言われなかったのね」
「そんな扱いなんだ、けれどね」
 僕は首を傾げさせつつダオさんに話した。
「元々は鹿児島とかより豊かな筈なんだ」
「佐賀は」
「陶器で有名だし火山灰ばかりじゃないし」
 鹿児島は桜島がしょっちゅう噴火するせいでそうなっている、あちらでは灰を入れて捨てる為の袋まである位だ。
「だからね」
「そんなに貧乏じゃないの」
「江戸時代そこそこ大きな藩だったし」
 佐賀藩だ、幕末でも人材を温存して最後の最後に明治政府に江藤新平等を送り込んだことで知られている。
「そんなにね」
「貧乏ではないのね」
「地力はある筈だよ」
「じゃあ関西で言うと奈良県?」
「奈良県は有名じゃない」
 古都で観光資源にも恵まれている。
「あそこ南は凄いけれどね」
「吉野とかは」
「吉野から南はね」
 吉野は奈良県南部の入り口に過ぎない、そこから和歌山県との境までがとてつもなく広く深い秘境なのだ。
「凄いけれどね」
「あそこは違うの」
「古都だったことは大きいし」
 何といってもだ。
「それにね」
「それに?」
「お米沢山採れて柿も紙も西瓜も金魚もあるから」
「あそこはいいの」
「うん、人口も佐賀より間違いなく多いから」 
 奈良県は南はともかく北は絶対にマイナーじゃない。
「佐賀とはね」
「違うのね」
「佐賀はね」
「九州じゃマイナーなのね」
「福岡、長崎が強いかな。あと熊本と鹿児島ね」
「その辺りが強いのね」
「鹿児島なんてね」
 九州の最南端、島津家の場所だ。
「凄い存在感あるからね」
「西郷さんの土地ね」
「うん、あそこはね」
「日本の中でも目立ってるのね」
「戦国時代や幕末のこともあるから」
 何といっても今は西郷隆盛さんだろうか、頭が回るだけでなく器も大きい正真正銘の英傑と言える人だった。
「有名だね」
「あそこはそうなのね」
「群馬や佐賀、あと山陰だね」
「鳥取とか島根とか」
「ああした場所より目立ってるよ」
 現実としてだ。
「本当に」
「島根ね」
「島根っていってもピンとこないよね」
「ちょっとね」
「出雲大社はあるけれど」
 それでもだ。
「これがね」
「目立たない場所なのね」
「山陽に広島があるからね」
 もっと言えば広島市だ、何でも広島県も北の山の方は過疎化に悩んでいるらしい。 
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