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八条学園騒動記

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第五百三話 慣れることその四

「というかアイドルの娘って絶対に水着や下着になるね」
「グラビアでね」
「写真集でもね」
「むしろならないアイドルの人って」
「いないね」
「一人もね」
 この時代ではそうなっている、連合のどの国のアイドルもそうした仕事を必ずしているのだ。まさにしないアイドルはいない。
「いないわね」
「そうだね」
「それで水着と下着の違いは」
「これがどうかっていうと」
「ないね」
「どうもね」
 こう二人で話した。
 そしてだ、ジョルジュはジュリアにあらためて話した。
「僕はこうして普通にね」
「水着や下着のお話が出来るのね」
「そうなったから」
 だからだというのだ。
「ジュリアだってね」
「抵抗なくなるのね」
「そうなるかもね、急に変わって」
 こうしたことはというのだ。
「そうした本も平気になれるかもね」
「徐々にじゃなくて」
「急にね」
「そうしたものでもあるのね」
「こうした好みはね、ただ僕はね」
「僕は?」
「男の娘にはなっても男の娘と交際するか」
 それはというと。
「今の時点ではね」
「ないのね」
「その趣味はないよ」
 今の時点ではというのだ。
「同性愛はね」
「相手の娘の心が女の子でも」
「それでもね」
 肉体的にそうならというのだ。
「ちょっとってなるよ」
「そうなのね」
「そう、やっぱりね」
「完全に女の子だけなのね」
「僕はね」
「そこで垣根を超えてとか」
 外見や心を見てというのだ。
「それは」
「いや、だからね」
「男の娘はなのね」
「同性愛はないから」
 身体がそうならというのだ。
「僕はね。そう言うジュリアもだよね」
「ええ、そう言われると私もね」
 ジュリアも否定せずに答えた。
「女の子はね」
「ないよね」
「そっちの趣味はないわ」
「そうだよね」
「同性愛禁止って言われたらどうかと思うけれど」
 それでもというのだ。
「あそれでも同性愛はね」
「そこはもう人それぞれだから」
 性的嗜好、それはというのだ。
「どうしてもね」
「そうね、だからジョルジュも」
「ないから、それは」
 どうしてもというのだ。
「男の娘は」
「そうなのね」
「ちなみに筋肉モリモリのお兄さんは」
「絶対に無理?」
「そういうのが好きな人もいるらしいけれど」 
 同性愛者の中にはだ。
「あと美少年とかね」
「美少年趣味ね」
「この国は多かったみたいだけれどね」
 二人が今いる八条学園がある日本ではというのだ。
「歴史的にも多かったんだよね」
「というかこの国男の娘も同性愛もね」
「元祖と言っていい位だよね」
「日本武尊女装していたし」
 古事記でのことだ、女装して敵を不意打ちした場面があるのだ。 
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