八条学園騒動記
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第五百二話 撮影の後でその十三
「そこはサイトのそれぞれのルールだよ」
「じゃあアダルトサイトなら」
「うん、もうそうしたシーンもね」
「あげられるの」
「そうしたアニメやビデオみたいに」
「ああ、アダルトビデオね」
「僕そっちにも詳しいから」
ジョルジュはジュリアに溌剌とした明るい笑顔で答えた。
「造詣も深いよ」
「そっちもなのね」
「ゲームが第一だけれど」
それでもというのだ。
「そちらも詳しいから聞きたいことがあったら聞いてね」
「いや、聞かないから」
ジュリアはジョルジュの今の申し出は即座に断った。
「絶対に」
「恥ずかしいから」
「そうしたシーンもね」
顔を赤くさせて言うのだった。
「だからね」
「やっぱり純情だね」
「そう言われても」
「悪い意味で言ってないよ」
ジョルジュはこのことは断った。
「本当にね」
「そのことはいいけれど」
「恥ずかしいことはなんだ」
「そう、どうしてもね」
否定出来ないというのだ。
「だからね」
「それでだね」
「創作のものはね」
何でもというのだ。
「いやらしいものは駄目よ」
「じゃあここは徐々にね」
「慣れろっていうの」
「そうしていけばどうかな、ただね」
「ただ?」
「アラビアンナイトなんてね」
それこそというのだ。
「ちょっとそうしたシーンに触れるだけじゃない」
「それで恥ずかしいって言っていたら?」
「はじまらないと思うけれど」
「そうかも知れないけれど」
「ジュリアとしてはなんだね」
「読むのが恥ずかしいのよ」
ジュリアにしてみればというのだ。
「どうにもね」
「何か超絶ビギナーだね」
「こうしたことで」
「そう思ったよ」
「そうかも知れなくても」
それでもというのだ。
「私は恥ずかしいから」
「じゃあ水着からかな」
「水着?」
「アイドルの水着グラビアからはじめる?」
この時代でもアイドルはステージや番組で歌ったりイベントに参加する以外にもグラビアが必須の仕事になっているのだ。
「そこから」
「水着って」
「水着は大丈夫だよね」
「水着は何ともないわ。男の子のを見てもね」
「そっちは大丈夫なんだ」
「下着もね」
そちらを見てもというのだ。
「別にね」
「あくまでそういう方面が駄目なんだね」
「そう、コスプレをするのも露出多いのは駄目でも」
それでもというのだ。
「普通の制服位の露出はね」
「大丈夫なんだ」
「そうよ」
「じゃあまだましかな」
「ましっていうか」
「っていうか?」
「何かね」
こうも言うのだった。
「ああした行為を文章とか漫画とかゲームで観るのが駄目みたい」
「そっちが超絶ビギナーなんだ」
「そうなるのかも」
「大体わかったよ、けれどそれだとね」
「交際したら大変だっていうのね」
「キスすらも出来そうにないから」
そこまでだというのだ。
「純情過ぎてね」
「キスもね。するってなったら」
「恥ずかしいんだ」
「多分ね」
そうなると言うのだった。
「自分でもそう思うわ」
「じゃあ色々慣れていかないとね」
「具体的には?」
「これから考える?」
これがジョルジュの返事だった、そして実際に二人で考えることにしたのだった。ジョルジュの方から提案して。
撮影の後で 完
2018・12・2
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