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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百十話 食堂からその七

「合うのよ、それでお米にもね」
「合わせようと思えば」
「合うけれど」
「ジャポニカ米だと」
「やっぱり合わないんじゃ」
「よく言われることは」
 他の国から来た子達にだ、八条学園の全生徒の半分を占める。
「日本のお米は違うってことだね」
「そのジャポニカ米ね」
「これ何ってね」
「そこまで言われるでしょ」
「お米はお米でも」
 それこそ殆どの国の人達に言われる。
「これは違うってね」
「粘りがあって匂いもね」
「違うって言われるんだよね」
「美味しいけれど」
 それでもというのだ。
「お餅みたいな」
「そんな感じがするんだ」
「どうもね」
 実際にというのだ。
「難しいお米ね」
「ううん、日本人としては」 
 学園の残り半分としてはだ。
「あのお米がいいって思うけれど」
「日本人はそうよね」
「うん、ジャポニカ米がね」
「日本のお米は」
 千歳さんも参戦してきた、言うまでもなく千歳さんはジャポニカ米派だ。
「美味しいのに」
「美味しいけれど」
 イタワッチさんは千歳さんにも言った、三人でパンと牛乳を食べながら。
「だから私達が慣れてるお米とはね」
「違うのね」
「そうなの、インディカ米と」
「ジャポニカ米は」
「本当に違ってて」
「牛乳にもなのね」
「決定的に合わないのよ」
 それがジャポニカ米だというのだ。
「そもそも日本って長い間牛乳飲んでなかったでしょ」
「明治までね」
 明治維新までだ。
「一応乳製品はあったけれど」
「チーズとかバターとか」
「蘇とかね」
 あと酪に醍醐だ、醍醐味という言葉はこの乳製品から出ている。
「あってそれはチーズだけれど」
「それでもなの」
「一部の人しか食べてなかったの」
 皇室やかなり高位の人だけだった。
「そうしたものは」
「じゃあ乳製品は」
「もうね」
 それこそだ。
「限られた人だけが食べていて」
「それでよね」
「そう、そしてね」
 そのうえでだ。
「牛乳自体も」
「広く飲まれる様になったのは」
「明治からよ」
 本当にこの頃からだ。
「だからね」
「お米もよね」
「もう和食に合うお米で」
 というかジャポニカ米に合わせて和食は出来た。
「牛乳はね」
「想定してなかったわね」
「そうなの」
「だったらね」
「御飯に牛乳をかけても」
「それでもね」
 そうしたことをしてもだ。 
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