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夢幻水滸伝

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第八十話 東海と甲信その八

「どちらも特徴があります」
「そうだがや、騎馬隊は突撃してだがや」
「僧兵は薙刀や金棒を使います」
「強い遠間の武器を使うだがや」
「それに対して我々は足軽が多いです」
 雅は自分達の兵のことも話した。
「槍に刀、弓矢に鉄砲です」
「槍と鉄砲だがや」
 すぐにだ、坂口はこの二つの武器の話をした。
「大事なのは」
「弓矢もそうですが」
「僧兵は近付けず、だぎゃな」
「そして騎馬隊はです」
「突撃させないだぎゃな」
「弓を使う場合もありますが」
 弓騎兵だ、この世界にもこの兵種類は存在しているのだ。
「滝沢君は術は使いますが弓は使いません」
「神具は刀が二本と聞いてるだがや」
「そうです、ですから」
 それでというのだ。
「確実に槍や刀での突進をしてきます」
「それに対してだぎゃな」
「どう戦うかです」
「それならだがや」
 騎馬隊が突っ込んで来る、それならとだ。坂口は雅に話した。
「槍で突進を防いでぎゃ」
「鉄砲、そしてです」
「弓矢も使ってだがや」
「戦いましょう、僧兵達にもです」
「槍だがや」
「はい、僧兵は山や街では特に強く平地でも充分強いですが」
「術は使えても弓は使わないだがや」
 坂口も僧兵達のことはわかっている、彼とて馬鹿ではなくこの世界の戦のことも兵の種類のこともわかっているのだ。
 それでだ、雅にも答えたのだ。
「だからだがや」
「槍を使ってです」
「近付けず、だがや」
「槍で叩き突き」
「戦っていくだがや」
「そして槍の後ろからです」
「鉄砲や弓矢で攻めるだがや」
「そうしていけばです」
「勝てるだがや」
「はい、ただ間違っても横や後ろには回り込まれない」
 このこともだ、雅は話した。
「槍を主に戦うなら特にです」
「そこは注意だぎゃ」
「棟梁もこれまでの戦でご承知ですね」
「大体軍はそうにしてもだがや」
 槍隊は特にというのだ。
「槍は力が前に集中する武器で軍勢自体も目が前に集中するだがや」
「はい、ですから横や後ろはです」
「他の兵種よりもおろそかになるだがや」
「ですから」
「横や後ろには気をつける」
「そうしないといけません、ましてです」
 雅は坂口にさらに話した。
「軍勢の数は我々の方が上です」
「相手は劣勢を補おうとしてだぎゃ」
「伏兵や奇襲を仕掛けようとしてきます」
「横や後ろから攻めることもだがや」
「考えてくるでしょう、ですから」
 相手がそうしてくるからというのだ。
「空船や斥候を使って」
「周りへの警戒はだぎゃな」
「常にしておきましょう」
 軍勢を進め戦う際はというのだ。
「そうしていきましょう」
「それでだがや」
「軍勢を集結させ」
 雅は坂口にあらためて話した。 
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